寝てるときに足がつって目が覚めたら、1-2週間後のぎっくり腰に気を付けて!
「寝てたらふくらはぎがつっちゃって、昨日は足引きずって歩いてたよ。」という患者さんに「ああ、それはぎっくり腰サインが点灯してるので要注意ですよ。」と言って腰から下半身、膝、ふくらはぎまでのラインを触ったら、ぜんぶバキバキに張ってた。
ぎっくり腰ってどういう時になるか知ってますか?
寒いときと、寒さが緩んだ時。
具体的に言うと「真冬」と「春先」が多い。なんでか。それは温度差です。
筋肉は血液の通う、分厚いゴムみたいなものです。
歩いたり走ったり、しゃがんだり立ち上がったり、あらゆる動作で筋肉は伸びたり縮んだりして、体を動かします。
そして筋肉は冷たいと固く、温かいと柔らかくなります。
真冬の寒い時期。体を動かすと、内部の柔らかい部分(体温は内臓に近いほど高くなる)と、冷えて固くなった腰の筋肉の繊維にギャップが生まれ、「ぴきっ」と切れます。
これがギックリ腰。
または春先。冬の間の寒さに耐え、固くなっていた筋肉が、春の陽気にあてられて緩みます。ゆっくり丁寧に緩めばいいんですけど、人間は変化に弱い動物です。
電子レンジの解凍ボタンって使いこなせます?僕はいつも火が通り過ぎてしまいます。それと一緒で、温かくなるスピードと体が慣れるスピードが折り合わないと、日常のちょっとした動作で筋肉(特に下半身や腰)に軋轢が生じます。その軋轢の結果、腰の筋肉の繊維が「ぴきっ」。
これもギックリ腰。
つまり、体が冷えていると、筋肉の伸び縮みの際負担がかかりやすく、ギックリ腰になりやすいんです。
腰は「要」という文字が示す通り、上半身と下半身のバランスを取り、動きの要になる負担が強い部位なので、傷めやすい。
そして、「足が攣(つ)る」という現象。これも体が冷えてるとなりやすいのです。
足がつる原因はいろいろあるんですけど、下半身の血行不良(脱水含む)や足の冷え、ミネラル分の不足、急激な運動や高負荷な運動による筋肉の酸欠などのうち、どれかまたは複数要因が組み合わさっていることが多いです。
要するに「冷えて足の血行不良が起き、筋肉が酸欠になってケイレンする」状態が足がつったということです。例外もありますけど。
ふくらはぎは膝から下ではかなり大きなパーツで、この筋肉が攣るということは、けっこう深刻に下半身が冷えていると推測できます。
まして、布団に入って寝ている状態でなら尚更。
「足が冷えている」と「足がつる」は必ずしもイコールではありませんし、「足がつる」と「ギックリ腰」も絶対そうなる訳じゃないのですが、三者にはある程度の相関関係があると思います。
実際僕も以前激しくふくらはぎが攣って、数日歩くのも苦労するほど痛かったことがあるのですが、その翌週に初めてのギックリ腰を経験しました。
なので、寝ていて足が攣った人は、「足が冷えてるんだな、下半身を温めよう」とか「ストレッチして筋肉を緩めよう」とか考えてもらえばいいんじゃないかなと思います。
あと、もう今日ギックリ腰になっちゃった人に要注意事項があるんですけど
上の文章を読んだだけだと、「足がつったら冷えてるから温める、了解」
って思うじゃないですか。それは正解なんですけど、「ギックリ腰になってしまったら、温めないでほしい」んです。
最初に書きましたけど、ギックリ腰は腰の筋肉が「ぴき」って切れた状態なんです。切れてる。切断。要はケガです。
このケガしてる、筋肉が傷ついてる状態で温めたり、お風呂に入ると、
翌日以降に悪化して、立ち上がれなくなるほど痛くなることがあります。
ぎっくり腰の回復も遅くなるので、腰を傷めたら、数日は温めたりお風呂に入るのはやめておいてください。できたら氷で腰とお尻を冷やすと、むしろ早く治ります。この辺はまた別のエントリで詳しく書きます。
まとめ
足がつるのは、下半身が冷えてるから
下半身が冷えてるとギックリ腰になることがある
筋肉は冷えてる状態だと固くなるし、傷めやすい
ケガやギックリ腰やっちゃったら、温めず逆に冷やす
これの元のツイートが1万RT超されたので、来年から始めようとゆるゆる準備してたnote活動を、前倒しして年内スタートさせました。
いろいろ考える前に、とりあえず始めちゃった感じで準備不足ですが、時々文章を投稿するつもりです。よろしくお願いします。
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