「スポーツが上手な人ほど美形になりやすい」? メカニズムについて
最近考えたことだが、
のではないかと思う。
もちろん、美形の人がみな運動センスや身体能力に恵まれているわけではないし、一流アスリートがみな美形であると言っているわけでもない。
あくまでも、「運動のうまさと、顔のつくりの美しさとは、割と相関しているのではないか?」という傾向の話であり、もしそこに理由付けができるのならしてみようというわけだ。何かの役に立つかもしれない。
「身体前面の筋肉の自然長が小さい」は、動きやすい姿勢の構成要素
動きやすい姿勢の条件として、私は「身体後面の筋肉の自然長が大きい」ことに加えて、「身体前面の筋肉の自然長が小さい」をよく挙げている。
身体前面(&側面)の筋肉の自然長が大きいと、腹圧の低下・腰仙複合体の安定性の低下・肩甲骨の動きの制限・走る時に脚が後ろに流れすぎる・接地の不安定感が増す・走る時の足の入れ替えが不十分になる、といった現象が起きる。
「顔の筋肉の自然長が小さい」と、美形とされる顔のつくりに近付く?
全身の筋肉は筋膜などによって相互に緊密に連携しているから、当然、この「身体前面の筋肉の自然長が小さいこと」の中には、「顔の筋肉の自然長が小さいこと」も含まれる。
ここで、以下の2つの図と、その次の箇条書きリストを見てもらいたい。1枚目の図は、「顔の筋肉の自然長が小さい場合に、顔の各部にかかる力の向き(予想)」を示す。
これらの図から、次のようなことが予想できる。
身体前面の筋肉の自然長が小さい→眼輪筋の自然長が小さい→二重・涙袋ができる、目力が強い
身体前面の筋肉の自然長が小さい→鼻を取り囲む筋群の自然長が小さい→鼻筋が高くスッキリと通り、鼻先が小さくなる
身体前面の筋肉の自然長が小さい→下顎部の筋群の自然長が小さい→あごのラインがくっきりしている
身体前面の筋肉の自然長が小さい→口まわりや下顎部の筋群の自然長が小さい→ゴボ口・出っ歯にならず、オトガイが発達する、→綺麗に「Eライン」が形成される(注:舌圧と口唇部からの圧力とのバランスによって歯並びが変わる)
身体前面の筋肉の自然長が小さい→顔の筋肉の自然長が小さい→骨格的にも、表情的にも小顔になる
脳内情報処理や身体運動様式に悪いクセがない→顔がほぼ左右対称であり、各パーツがそれぞれ落ち着くべきところに落ち着いている
まとめると次の通り。
この辺りはみな、「美形の特徴を挙げよ」で頻出するような要素だろう。
美形のわかりやすい例として、「イケメン俳優ランキング」のTOP5を見てみる。大枠は女優でも同じだし、ハリウッドスターでも同じである。
各人ともに、先ほど挙げた要素をほぼ万遍なく備えていることがわかる。
逆に、あまり美形でない人は全部この真逆の状態になっている。リストの要素を全部ひっくり返すと次のようになる。
その他のメカニズム:「運動ができる人は美形になりやすいし、美形の人は運動が得意になりやすい」
顔のつくり以外には、次のような要素がある。
皮膚疾患を持っておらず、免疫系・消化器系などに不良を抱えていない→肌が綺麗
一つの生命系としてエントロピーの増大が進んでいない(老化が進んでいない)→肌が綺麗
身体的に健康である→生物学的女性ならグラマー/スレンダー、生物学的男性なら筋肉質/スリムなど、多くの人にとって魅力的とされる体型である
運動に適した肉体を持っている→スタイルが良い(顔が小さい、手足が長い、腰回りが細い、バランスよく筋肉が付いている)
おそらく、「運動ができる人は美形になりやすいし、美形の人は運動が得意になりやすい」という正のスパイラルが存在するのである。こういう「鶏が先か卵が先か論」では、どちらか一方が原因であるケースは少なく、たいていは双方向性の関係性(縁起)が隠れている。
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