果物のなる木
ドイツの有名な詩人、ゲーテが、
レモンの木は花咲き
こがね色したる柑子は枝もたわわに実り
とイタリアへの思いを書きましたが、大きな木にオレンジやレモン(*シトロン)がなっている様子は絵になるし本当に美しい。
ゲーテは無期限の休暇を願い出て、二年もの間、惚れたイタリア(ローマ、ナポリ、シチリア)をぶらぶらとしていたらしいですが、我々も一時期リタイヤしたらイタリアに住みたいずっと思っておりました。今Brexitでイギリス人がヨーロッパに移住するのは以前よりもずっと難しくなってしまったので、我々の計画は→妄想化になりつつあります。
いつも鋭い世界さんのこの記事で
こ、これはドンピシャかもしれません。まだ体力があるうちであれば、南の国(イタリア)で、レモン果樹園を経営するのはどうだろうかと2015年ころはしきりに考えておりました。とにかく
フルーツのなる木が好きなのです!
京都大原で柿の木なんかを見かけてしまった時などは、何分も立ち止まって見上げてしまいました。
イギリスでは有名なのがリンゴの木。イギリス、北フランスあたりにはリンゴ果樹園がたくさんありしかも種類(品種)も20種を超えているという話。店頭に並ぶのは数が限られていますが、その中でも私のお気に入りは、Bramleyという種類です。
形がいびつな上に、赤くない。サイズも大きい物が多い。
このBramleyですが、そのままでは酸っぱくて、歯応えが悪く、とても食べられません。このリンゴは調理専用のりんごなのです。
なので、皮を剥いて切って
加熱時には私は他に一切何も加えないことが多いです。酸っぱい素材そのままでヨーグルトやバニラアイスなどと一緒にいただくと、リンゴの香り、酸っぱいトロトロとした究極のリンゴ味を楽しめます。
もちろん、お砂糖や蜂蜜を加えたりして、アップルパイにするのが一番定番だと思います。私はアップルパイの中身は形が残るガシガシ感よりも、こういうふうにとろとろの方が好み。
このBramleyアップル、なんで日本で栽培できないのかな→リンゴ農家の親戚のいらっしゃるkinaさん今度教えてください。
そして、フルーツのなる木で日本でももっと増えて欲しいのが、ザクロの木。北京に住んでいた時には道端にいつもザクロジュース売りがいました。(中国西安が産地)。
イギリスでは中東の産地からやってくるのだと思いますが、スーパーマーケットでほぼ年間通じて手に入れることができるザクロ。お値段もお手頃な、一個£0.95=180円です(Lidlというスーパーマーケットで)。
一般的なオレンジジュースとかよりも、味が濃ゆいのと、独特の渋み(タンニン?)が大人の味。
イタリア(ローマ)のカフェで飲んだザクロジュース
イスタンブールでもほぼ毎日
もし日本でザクロ果樹園ができたとしたら、お値段が1個500円とか法外なもの・高級な部類にならず、お気軽にスーパーで手に取るくらいの1個200円くらいの設定になる必要があると思うので、そうなるとかなり大規模農園な話になりますよね。なので、自分のお庭がある人であれば、植樹にザクロの木を選択してみるというような小さなところからやってみるのはどうなんでしょう。
”ザクロの苗木は育て方はいたって簡単。虫もつきにくく、花も美しく庭植えにおすすめ。ざくろの木は古木になると幹に独特の雰囲気が生まれ、渋い樹形になります”
ということなので、レモンやみかんよりも難しくないんじゃないかな。つねたさん、頼む。
そんなことを考えていたら、
公共の場(公園や図書館の敷地など)を利用して、もっと果物のなる木を植えようという取り組みがあるそうです。これには数がどんどん減って問題になっている樹木の数そのものを増やすという目的(#もしもの備え、大量の雨が降った時、大地震の時などに支えてくれるのは樹木の生えている公園のような場所)だけでなく、できた果物は子供でも誰でも食べていい貧困対策の意味もあるようです。
もちろん樹木にも外来種・在来種問題があり、誰でも好きなものをどこにでも植えていいという簡単なものではないのだと思います。例えばロードデンドロン (rhododendron)(ツツジの一種)がイギリスでは外来種なんですが、一気に増えすぎて在来種を脅かしているというような問題が山積みにあるのは間違いない。
このバランスをどうやってとっていくのか。クマ問題と同じで、棲み分ける(自然の奥山と、人間の里山というように)必要があるのでしょう。
フルーツのなる木が好き。
いちじくの木、栗の木なんかもいいですよね . . . 。
*シトロン
シトロンはレモンと訳されがちですが、レモンよりも起源の古い、少し大きめな苦い柑橘類の果物です。苦い厚い皮部分を砂糖煮にして食べる用。
素敵な記事と胸躍る写真ですね!
❤️