【ストカレ卒論】ライター実績ゼロのワーママがKindle出版して売れ筋3部門で1位をとるまでの物語
はじめに
ー販売告知から数時間のうちに順位が変動するー
ー出だしが肝心ー
このことを聞いていたから、販売告知のポストをする瞬間はまるで今から長距離マラソンでも始めるのかというぐらいの妙な緊張感があった。
告知と同時に一気にリポストされて拡散するポスト。
「す、す、すごい……」
このわたしの本が買われている。
毎日コツコツとXを続けてきて本当によかった。
感想をくれる仲間、拡散してくれるフォロワーさん。
改めてXや講座を通じて出会った仲間たちの存在の大きさを感じた瞬間だった。
とはいえ、現実はそんな感傷的な気分に浸っている時間などなく、ポスト直後からみなさんにお礼のリプライをしてはランキングチェック。
正直めちゃめちゃ忙しすぎて、出版した感に浸っている時間はなかった。
「ついにここまで来れたんだ」
心から、出版したことを実感できたのはその日の夜のことだった。
ストーリーカレッジへの入学を決意してから、約半年。
本当にわたしは一つの夢をかなえてしまった。
ブログやnoteを書いても自信がもてず、ライター案件に応募する勇気がなかった。
そんなわたしがストーリーカレッジという講座を受講して、すべてをすっ飛ばしていきなりKindle出版。
ついに0→1を達成したのだ。
正直自分が一番驚いている。
まさにドラゴンボールでいう「精神と時の部屋」に入って、驚異的な成長を成しとげた気分だ。
半年前のわたし
思い返せば、半年前に別の講座を受講したいと思い、探し求めていたところに不思議なめぐりあわせでたどり着いたストーリーカレッジ。
当時受講を決意したときのことをnoteに投稿したことが懐かしい。
ストーリーカレッジ(以下「ストカレ」)とは脚本家である永妻優一先生が講師を務める講座。
ストーリーに特化した内容で商業用のストーリーライティングのみならず、作家としてのノウハウも教えてもらえるという「ものかき」好きにはたまらない魅力的な講座だった。
予想外の運命の出会いにわたしのテンションは上がりまくり。
そのころのテンション具合については当時のこちらの記事をお読みいただけるとうれしい↓↓
実績がほしい
当初わたしが受けたいと思っていたものかきキャンプ(以下「ものキャン」)の姉妹講座であるストカレは、ものキャン出身者が多かった。
すでにものキャンを卒業して、Kindle出版している人・ライターとして活動している人などが多く「ストーリーの型をもっと学びたい」というライター経験豊富な方がより知識・技術を深めるために受講している印象があった。
講座申込みをしたあとのコミュニティツールでみなさんの自己紹介を読んで「場違いなところに来てしまったかも」と申込みをしたことを少し後悔して怖気づいた。
でも、人生ではじめて自分のやりたいことを見つけて、はじめての自己投資に多額のお金を注ぎ込んだ自分の決意を挫折という形で終わらせる気はなかった。
「ストーリーテリングを学べばあなたも作家さんになれる」という永妻先生の言葉に乗せられて、まじめに一つずつ課題をクリアしていけば、必ず成長できると信じて気持ちを立て直した。
当時のわたしはとにかく自信が欲しかった。
実績が欲しかったのだ。
何か示せる実績があれば、きっと自信を持ってライター案件にも応募できるはず。
「講座最終回に、講座をがんばった人には優秀賞が与えられるので、ぜひみなさんがんばってくださいね。そこには課題の提出期限も守ることも含まれています」
先生のこの言葉にわたしはすがりつくことにした。
もし「ストカレで優秀賞」をもらった、となれば自分のプロフィールに箔がつくのではないか。
ライター経験なし、抱えているクライアント案件もない自分が講座中に学んだ技術を活かして、ライター活動で成果を出すことは難しい。
実績がない以上、わたしにできることは持前のまじめさを活かして「課題をきっちり提出すること」
これしかなかったw
わたしは課題・宿題・期限といった言葉に弱い。
まじめな性格上「●●までに出してください」といわれると、途端に毎日のやらねばならないことのトップ3に浮上して、一気に集中するところがある。
これがメンタル的に自分を追い込むところにもつながり、正直すごくしんどくなるので「苦手」ともいうべきところでもある。
長所と短所はまさに両刃の剣。
今回は好きなことをやるのだから、これをプラスに活かしてやりとげるしかないと腹を括った。
きついと思っていた2万文字
ストカレを受講していると、自然とKindle出版へのロードに乗ることになる。
学んだことを素直に実行して、進めていけばいずれ出版デビューできるのだ。
しかし、4回目の課題でいきなり2万文字の原稿を書くことになるとは思ってもみなかった。
講座中に出されるほとんどの課題〆切は次の講座とされていた。
ブログなどで1記事書くのでも2~3週間かかっていたので、4回目の課題でいきなり2万文字の原稿課題を出されたときは正直うろたえた。
「無理だぁっ(泣)」
当然ながらわたしには本業がある。
仕事と育児をしながら隙間時間に執筆することが多かったため、2万文字をそんな簡単に書けるとは思えなかった。
ただ、今回年末年始を挟んでいたことが幸運だった。
正月休暇を利用して、朝活時間にコツコツと進めることができた。
そして何よりも、講座ではじめて学んだプロット(構成)をあらかじめ作ってから書くことで、執筆時間がこま切れになっても、道に迷わず、脱線することもなく、着実に進めることができたのだ。
もともと書き出すと(無駄な表現はめちゃめちゃ多いが)字数はあっという間に稼げてしまうところがあった。
それにプロットという最強技術を手に入れたこともあって、案外2万文字は思っていたほど苦戦する部分ではなかった。
(むしろ削るほうに苦戦した)
一番きつかったハードル
わたしが一番きつかったハードル、それは原稿を書き終えてからにあった。
それは講座ではサラッと言われた内容。
(先生! 今サラ~ッと言いましたけど、それメッチャやることあるじゃないですかぁっ!!)by当時のわたしの心の叫び
それは「第●回課題」といわれるものではなく、その名の通り「Kindle出版準備課題」
①原稿提出→添削・修正のストローク数回
②校正チームに原稿を提出→添削・修正のストローク数回
③表紙案作成(ライバルリサーチ含む)
④タイトルだし→Xでアンケート
⑤無料特典の案だし&作成 ←これめっちゃきつかったw
⑥特典を受け取ってもらうための公式LINE作り
⑦表紙&epub化を依頼
⑧KDP登録
これらを同時並行or順を追って進めなければならないのだ。
一人で完結することではない、自分で出来ないことは各方面に依頼する必要もあるのでスケジュール管理も必須になってくる。
ものすごく勝手な思い込みだが、わたしは受講して原稿を書いてしまえばあとはエスカレータで出版までいけるものと思っていた。
(これ、全部自分でやるのか!?!?)
ド・素人すぎて「まだまだ教えてもらう気満々だった」ところを、いきなり「今日から一人で生きていきなさい」と突き放されたような気分になった。
ここからがわたしの試練の始まりだった。
まずものすごい添削量……
人生はじめて添削を受けて、その恐ろしいほどの修正箇所数に途方に暮れた。
(予定では●日にこれして●日で添削が返ってくるから、週末に訂正して出して……)
完璧主義の自分が顔を出してしまい、また頭の中で完璧な予定を立てていた。
しかし、いっこうに修正が終わらないのだ。
当初のイメージでは原稿を出し終えてから1か月後ぐらいには出版している予定だった。
予定通りに進まない。
週末の家族での外出先にもPCを持ち込んで、鬼修正するほどに追い込まれた。
(これが締め切りに追われるライターってやつか)
おかげで擬似ライター体験もさせてもらった。
それに並行してプレゼント作り。
まじめな性格。
絶対特典をつけなければならないというわけではないが、先生に「つけたほうがいい」と言われると「つけなければ…」となってしまうタイプw
これも本当に大変だった。
わたしの場合、本文中に出てきたスコーレ家庭教育振興協会で実施されている取組みを一部紹介することにしていたので、スコーレの方とのやり取りや添削もあり、こちらの調整にも苦慮した。
公式LINE作りやepub化依頼なども未経験。
何事も未経験のものをはじめるときはまずは調べることからはじまるため、ちょっとしたことでも、とにかく時間がかかるのだ。
何をするにしてもはじめてだらけで、妙な緊張感があった。
「電子書籍を出版するってすごいこと。それだけ大変なことが多いから」
と言っていた経験者たちの言葉がよみがえる。
なるほど。
このときわたしはようやく経験者たちの言葉が腑に落ちた。
ドラマのような展開
こんな感じで出版までたどり着けたのだから、販売告知の準備が整ったときの緊張感は半端ないものがあった。
いよいよだ……
これをポチとっしたらついにわたしの「作家人生」の扉が開かれる。
おおげさかもしれないが、ステージそばでその時を待つようなヒロインの気分だった。
順位については正直フォロワーさんも、そこまで多くなく、ライター実績もない完全ド素人が出す書籍なのだから、厳しいだろうなと思っていた。
1部門で1位でも取れたら万々歳だな、という程度だった。
「販売開始からランキングが変動するから1時間おきにチェックするように」と言われていたが、何度見ても数万位で何も変わらない画面。
「素人でも”ストカレ生”なら1位を取れる」という先生の言葉を思い出した。
あきらめながらもどこかでこの言葉を信じている自分がいた。
しかしここで予想外のことが起きた。
直前ではいなかったはずのライバル本が「予約本」として急浮上してきて、2部門でかち合ってしまった。
予約本でこの勢い……そして、実績から見ても圧倒的にその方のほうが売れそうな感じだった。
「あぁツイテなさすぎる(泣)」
自分の運の悪さを呪った。
そのときだった、永妻先生からDMがきたのだ。
「メーコさんのラインキングも上がってきていますが、1位が強いです。でも、まだあきらめるのは早い。もう少し様子を見ましょう」
このとき必死に画面を更新したところ、画面がフリーズして動かなくなってパニックになっていた。
そんなときに、永妻先生からの心強いアドバイス。
一人で緊張してあたふたして、張り詰めていた気持ちが一気に緩んだ瞬間だった。
「先生~!!(大泣)」(心の声)
先生とやり取りをして、冷静さを取り戻し、今後の展開についてアドバイスをいただいていた途中に一つの部門で1位になったのだ。
そして、それを追いかけるように、かち合っていたもう一つの部門でもライバル本を抜いて、わたしの本が一気に1位に躍り出たのだ。
なんというドラマ的展開!?
自分で自分の起こした奇跡のドラマに泣いた。
すごいすごいすごい!!!!!
大興奮で夫に報告しにいくと、大変喜んでくれた。
その後も勢いは続き、夜には売れ筋ランキングでも1位を獲得することができた。
おわりに
夢のような時間だった。
販売告知してからの1週間、わたしはもぬけの殻状態になっていた。
セール期間が終わった今でも
「共感できる!」
「がんばるママさんに読んでほしい」
とⅩでうれしいコメントが寄せられて、本当に作家になったんだなという実感をじわじわ感じている。
しかし、一方でいつまでも「達成感」に浸っている時間はない。
ストカレ受講中に申し込みを決めたものキャン講座がすでに始まっているからだ。
この卒論を書き終えることは、同時に新たなチャレンジへの幕開けを意味する。
おそらくものキャンでもKindle出版を目指すことになるだろう。
(あの山をもう一度登るのか……)
不安がないといえば、ウソになる。
でも「1冊Kindle出版した」という実績が、とてつもない自信につながっていることは確かだ。
「何もない、実績がほしい、自信がほしい」と思っていたときから半年。
あの頃と比べると、今のわたしは間違いなく「書くこと」を楽しんでいる。
その理由は「自信・実績」ができたことに他ならないが、それに加えて励まし合う「仲間」ができたことも大きい。
苦手だったSNSの世界。
でも、今はこのSNSで同じ価値観・熱意を語り合える仲間がいることが、自分の執筆活動の励みになっている。
半年前にタロットでいわれたことは本当だった。
家族でも同僚でも同級生でもない、まったく別のつながり。
ストカレを受講していなければ、踏み出せなかった世界だった。
≪ストカレを決意したときのnote記事の一部抜粋≫
家・職場にプラスαして新しいコミュニティでのミーティングや出会いが増える
それも出会う人は1人ではない
その人たちは今後あなたの人生に関わってくる魂レベルのプロジェクトを一緒にやっていく人たち
学びは尊いと改めて感じている。
実績がほしい、自信がほしい、仲間がほしいと思っていた。
全くド素人だったわたしが半年間でこれほどまでに成長できたのは、ストカレを受講したからこそ。
Kindle出版でようやく念願の「0→1」を達成できた。
しかし、これは「ものかき」として収入を得る道をようやく1歩踏み出したにすぎない。
わたしのチャレンジはまだまだ続く。
この先もまた険しい山がたくさん出てくるだろう。
でも、今は仲間に刺激を受けながら、そして励まし合いながら、成長を楽しんでいける自信がある。
タロットの話ばかりで恐縮だが、タロットが読むこの先の展開は「自分らしさがどんどん開花していく」とのこと。
「信じる者は救われる」
あのとき、タロットの展開を信じてやってきたことが今につながっているのであれば、これからの自分の成長が楽しみでならない。
次の2冊目はどんな書籍になるのか、自分でもまだ予想ができていないけど、ワクワクしながら次の執筆も楽しんでいきたい。