あなたが育った「家庭の歪み」を知ることが、真の自己理解の促し加速させる
自分の生まれ育った家の価値観や慣習が当たり前だと思ったら「実はそうではなかった」と、あとあと気づくことがある。
森三中の黒沢かずこさんの家には、朝食という概念がなかったそうだ。そのため彼女は「どこの家も朝ごはんなどとらず、一日を始める」とある時期まで信じていたらしい。
家庭はクローズドな空間なので、客観視しづらい。
うちでいえば僕が小学校高学年で父が亡くなり、兄がグレてしまい一時期、家庭が荒れた。子どもだった僕は「どこも、そんなもんだろう」と思っていたが、あとからうちは結構、機能不全家族に近い状態だったと知る。
渦中にいると案外わからない。そんなものである。
つらい状況の真っ只中にいる人は、そんな余裕がないことも多いが、あなたの生まれ育った家庭の歪みを知ることはあなたを知ることにつながる。
人は環境に適応して生きる生き物だ。なので歪みがある家庭に長年身を置くと、その歪みが知らず知らずのうちにあなたに投影されていることもある。
2023年の7月に投稿した下記の記事で▼
「健全な家庭は存在せず、どこもなにがしかの地獄的な面を持つ」と記した。
人が人と共生するという行為は、生半可ではない。
ときに戦争状態に突入しかねないし、愛はいとも簡単に強烈な憎しみへと反転する。
そういった環境で暮らせば、歪みが生じるのは極めて当たり前なのだ。
だから、あなたに心のゆとりが生まれたときに「私の家庭はどのように歪んでいたのだろう?」とあえて深く深く掘り下げることで、あなたの苦しみの種が見えてくるだろう。
自己のルーツをたどり自己認識することで自己理解が深まれば、あなたの生きづらさは少し減らせる。
ほんの少しかもしれないが、このほんの少しが大きな意味を持つことも少なくないのだ。