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親の「あなたは〇〇だから」という言葉は呪いにもなりゃ祝福にもなる

新約聖書に「はじめに言葉ありき」という一節があるのだが、言葉は我々に大きな影響を与える。

言葉で自由になれば、言葉で不自由になることも。

特に親から掛けられる言葉は重要だ。

幼い子供は親に庇護される存在だ。それゆえ親の言葉の影響を如実に受ける。

人はポジティブな言葉よりも、ネガティブな言葉を記憶するようにできている。

ネガティブな言葉の呪いで苦しみ続ける人はきっと多い。

ポジティブな言葉のシャワーを浴びられた子供は幸運だ。

幼少期から誕生を祝福され、存在を肯定され続けた人は自己肯定感が高くなる。

確か乙武洋匡さんは幼少期に、母親からポジティブな言葉をかけ続けられて、その結果、揺るぐことのない自信を得たと語っていたように思う。

人を定義したり、規定するような言い回しがある。

「あなたは〇〇だから」というものだ。

〇〇の中に何が入るかで、天国と地獄ほどの違いがある。

「あなたは、すぐ諦める人間だから」などと言われたら辛いだろう。

僕は母親から「あなたは悪いことをしない子だから」とよく言われて育った。

ずっと教師を困らせない子供だったのは、「悪い行いをする自分は、自分じゃない」と無意識に自分を規定していたように思える。

うちは兄がやんちゃで、大人を困らせるような行為をよくしていたので、母親には「ふたりともやんちゃになったら、手に負えない」という不安があったのかもしれない。

「あなたは〇〇だから」のあとに言葉が続くこともある。

「あなたは〇〇だから△△」と展開するケースだ。

例えば「あなたは優しい子だから、ずっと私のそばにいる」みたいなことを言われると、「家を出て自立すると優しい子ではなくなる」といった呪いがかけられるかもしれない。

実は親自身も、あまり考えずに無意識にこういった言葉を発していることが多い。

なので、親から繰り返し言われた言葉の呪いで潰されないよう、自分にどんな呪いがかかっているかをまずチェックすることが重要となるだろう。

もちろん親のかける言葉は呪いだけでなく、祝福もある。

僕の場合「あなたはコツコツ積み重ねるタイプだから、時間はかかるかもしれないけど、いずれ成果を出せる」とよく言われた。

これが礎になり、積み重ねる生き方をするようになった。

今でも積み重ねることが、安心につながっている。

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