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聴読感想文#4『なぜ、一流の人は「疲れ」を翌日に持ち越さないのか』

聴いた本:『なぜ、一流の人は「疲れ」を翌日に持ち越さないのか』
著者:裴英洙

私がこの本をチョイスした理由は言うまでもなく、とても疲れていたからである。私自身は一流でも何でもないのだが、疲れはしっかりと感じていたのでこの本を読む資格があると思い、堂々とこの本を選ばせていただいた。この本では、一流のビジネスパーソンが身に着けているとされる「疲れ」との上手な付き合い方が紹介されている。私のような学生にとってもすぐ参考にできる内容で、「疲れ」のとらえ方を学ぶきっかけをくれる本だった。

まず著者は、はっきりと「疲れない体作り」は不可能であると言う。可能なことは、「最速で疲れから回復すること」。また「その習慣を身に着けること」なのである。人間の限界は個々によって異なるので、それぞれがそれぞれの疲れ、また限界を理解し、向き合い、どのように付き合っていくかが大切なのだ。

著者はこの「疲れ」というものを曖昧にするなと言う。このぼんやりとした「疲れ」が、どのような疲れなのか、何からの疲れなのか、その正体を明らかにすることが効果的な対処、取り組み方を導く。

この本を聴く以前、私の疲れとの取り組み方は、まさにあたいの知れないものとの格闘であった。私は疲れて体がだるいと感じることが多く、集中力も散漫で、読書をしていてもなかなか頭に入ってこないという状態にいた。そんな私は早く自分のコンディションを良くしたいと思い、とりあえず睡眠時間を伸ばしていたのだが、疲れの軽減や体調の改善はあまり感じれずにいた。

著者は疲れが、肉体的なものなのか、精神的なものなのか、神経的なものなのかによって、その対処法が違うと言う。神経的な疲れなのに、その対処法が肉体的な疲れに対するものであったなら、改善されないのは当たり前なのである。これを聴いて、さっそく私も自分の疲れを分析し対策を考えてみた。

まず、私が感じていた肉体的疲労に対して、午後9:30-10:30の間には就寝し、午前6時には起きるという習慣作りに取り組み始めた。また、著者が勧める午後の昼寝を取り入れた。いくら夜に十分な睡眠をとっても、お昼にものすごく眠気と疲労感を感じる私は、今までむりやり自分を起こして昼寝をせずにいた。時間を無駄にしたくないと思っていてのことだったが、結局疲れと眠気でまったく良いパフォーマンスができないまま、だらだらとした時間の使い方に陥ることが多かった。しかし、著者の勧めに従ってお昼に15~30分ほど昼寝に時間を投資してみた。昼寝から起きた直後にはボーっとした感覚、疲れや眠気がとれていない感覚があるものの、その後はリフレッシュでき、また良いコンディションで残りの一日を過ごせるようになった。

この昼寝の取り方について、本から参考になったことを書き出しておこうと思う。
1.昼寝は眠れなくても良い。
2.ただ横になるだけで、血液の循環を促進し疲労を軽減させることができる。
3.肝臓のある右側を下にして寝るのが効果的。
4.昼寝は午後3時までに。
5.眠くなくても昼寝する。

30分だけ寝ようと思っても、もっと寝てしまう。。という問題には、起きたらすぐにやりたいことがある状態にして寝ることが私のおすすめだ。

私はこのような肉体的な疲れの回復法を実践するとともに、集中して読書ができないなどの症状に現れる神経的な疲れに対しても取り組むことができた。私は情報を受けすぎないよう、SNSを携帯から削除し、スクリーンタイムを少なくした。また、聴読や音楽などなにかしらの情報に浸り続ける時間を少なくし、何も考えない時間、静寂の時間を生活の中で増やした。精神的疲れも感じていた私は、心を整理するため日記に書きだしたり、クリスチャンであるので、心の内を主に委ねる祈りにもさらに取り組み始めた。

このような実践をし始めるようになって、たしかに自分のコンディションが良くなっていることを感じている。もちろん私の体は、このような実践をしていても疲れるのだが、疲れによる日々へのダメージが確実に軽減されている。

疲れは私たちにつきものであるが、そこには賢い「疲れとの付き合い方」があり、一流はこの「疲れ」を自分自身にこびりつかせない方法を知っている。自分の疲れを把握し、自分がどこまでやったら回復に時間がかかってしまうのか、どこまでだったらそれほど支障がないのか、自分の限度も理解している。だからうまく付き合っていけるのだ。

この蓄積していく「疲れ」をこびりつかせる前に、その正体を知り、回復させる手立てを実践していくことが大切だと学ぶことができた。


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