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The Model 型組織の 狭間の課題と解決策について

本NOTEの目的

弊社でもThe Modelのノウハウを用いて、協業を前提とする分業体制を敷いております。その中で例に漏れず課題を感じる部分がありました。それに伴いどういった課題が発生してどういった解決策を検討しているのか言語化して整理をしていこうと思います。
※こちらは弊社でのトライとなり、あくまで一例として捉えて頂けると幸いです。ザモデル型の事業の分業がなされている多くのSaaS企業がこの狭間の問題を抱え解決策を講じていると思いますので、一例としての整理とさせてください。

The Modelのプロセスの整理

SaaS企業としては、もはや必読の書籍と化しているTHE MODELですがこちらに関しては、賛否料論様々な意見が多く出ておりますが、それだけ多くの方のプロセスに影響を与えたmodelとして素敵だな。といつも勉強させてもらっております。SaaS事業に携わるとなったらまずは頭でこの本を理解することから始まる気がしてます。

<そもそもThe Modelとは>
The Modelとは、営業プロセスモデルのひとつであり
マーケティングから商談、成約後のカスタマーサクセスまで、各部門間が連携して、一貫した顧客対応をとるmodelのことを説いています。

<The Modelの特徴>
・営業プロセスを切り分け、各段階での情報を数値化・可視化する
(マーケ・IS・FS・CSで異なるKPIを持ち、各領域がKPIを達成を目指す)
・各段階を担当する部門間が連携することで、顧客満足の向上を図る
・あるプロセスのゴールが次のプロセスの母数になる
※営業効率を最大化する「The Model」(ザ・モデル)の概念と実践を参照

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The Modelを成功させるために必要な考え方の統一

The Modelに対して組織としての捉え方、考え方が様々なものがあると思います。
営業プロセスを切り分け、各段階での情報を数値化・可視化。それに伴い、各部門を組織図的に分解し、マーケティングからIS、FS、成約後のカスタマーサクセスまで専門性を高め各セクションの役割を全うする。
結論として、この考え方を浸透させるとうまくいかないケースが多いと思います。

理由としては、組織の考え方として常に一番にきていなければならないのは「顧客の成功」だと思っているからです。(もはや商売の原則だと思いますが)ここでノウハウが先行してしまい、「分業すること自体」が目的になってしまったりすると後で大変になると思います。

人間が働き日々の時間を積み上げていく中でこの考え方がAパターンなのかBパターンを思って働いているのか。で細かい所作に違いが出てくると思います。(多分これがすごく重要)下の添付の図をすごく見て欲しいw

そして課題を生み出すのは働く人間の考え方・捉え方であると思いますしこういった点も自戒も込めて言語化しておければと思います。
(個人的にはゴリゴリに捉え方Bだと本を読んで思っていたのですが、実務を行なっていく中で捉え方Aが正しい気がする。と思ってきました。)

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※参照:茂野さんのTwitter投稿(insidesales conference2019)

組織の狭間における課題

前置きが長くなりましたので、ここからは簡潔に記載を進めていこうと思っております。上げ始めたらキリがないので、一定ポイントを絞った上で整理をさせて頂ければと思います。

【The Model 型の組織の狭間における課題】
① 自組織のKPIの達成が最優先事項となってしまう
② 他組織にバトンを繋ぐまでが業務範囲となってしまう
③ 全体operationを見る機能が組織上存在せず、部分最適進行してしまう
※上記課題は全て僕の責任で発生していると思っており、こちらを代表的に解決していきたいなと思っております

【課題の発生要因】
① 個人KPIが自部署のみとなり、目標設計がそうさせている
② ①と同様/申送りのルールが不明確のため各自自由に申送りしている
③ 全体最適を図るミッションを持つ人間が組織に不在のため各セクションが個別に最適化を図る抑止力がない

解決策の検証

この打ち手が果たして正解なのか、不正解なのかもはや検証中なので何とも言えないのですが、また後日検証結果についても振り返りができればと思います。現段階ではこちらで取り組みを検討しており、粛々とより良い方向性に向かって行けるようにトライアンドエラーを繰り返せればと思います。

①個人KPIの変更
自部門のKPIと合わせて、隣の部門のKPIも個人の目標に設定しております。
これを行うことにより、よくある、「こんな商談を送って来ないで欲しい」「こんなリードでは商談に繋がらない」などは両部門にとってKPI達成に向けて悪影響になるため抑止力が働くと考えております。
運営ルールの徹底
①商談の申し送りの徹底
 ・毎日10時〜10時30分(IS・FS全員参加)
 ・商談企業のヒアリング内容と提案内容の共有。録音データも共有(IS)
 ・商談企業の提案内容の共有。(FS)

※上記はものすごく細かいことですがすごく大事で徹底して運用していきたいなと思っております。
③システムの導入による(ブラックボックスの解消)

marketing
→FORCAとMAの組み合わせにより獲得したリードが本来自社が狙うべきtargetリードなのか判断した上でISに引き継げるようにしております。

inside sales
→MiiTelの活用によりISが商談前に架電した内容をFSに録音データとして引き継ぎ、解像度が高い状態を担保しております。

field sales
→Zoomの活用により商談録画を行い、IS,MKに実際のお客様がどういった反応だったのか全てクリアに開示ができるようにしていこうと考えております。
④sales ops組織の設立
全体のoperationを統括して見るPJTチームを設立し、全体最適が図れるようにすべくミッションを定めて活動。

最後に

SaaS事業の携わらせて頂きながら非常に学ぶことが多く、定期的に言語化できればと思います。まだまだ道半ばで入り口でウロウロとしている程度ですが日々勉強を続けていき習熟度をあげていければと思います。

業務遂行していく中である日突然大きな成果が得られることって少ないと考えていて、どれだけしっかりと現状を正しく捉えて、取るべきアクションの判断を丁寧に積み重ねていくか。そしてそのスピードをいかにあげられるかで事業の成長速度は大きく変化すると思っています。


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