短歌連作「激しく死ぬけもの」 10首

詩ではない信号である繰り返すもう詩ではない心臓である

遠い夏 綾波レイにふれたいと駆け巡る夏 ほんとうはまだ

QUITの脱けたループの反復で倫理は音へ解体されて

もう彼が「拒絶の矢を」と歌っても聞き飽きていてよく聞こえない

飴色のフィルムに在らぬ畑には論理回路でCALLできない

ペンギンという語の像と目の前に直立しているペンギンの差異

本当に失格である人間は記述されないただただ闇の

静脈を左へ行けば天使様を惨殺している僕もいたはず

ひまわりを讃える声が許せない自分を否定されてるようで

雨が降る街で激しく死ぬけもの緩やかに死ぬけもの ダンスを

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Haruki-UC
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