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人事経験17年間で影響を受けた本を振り返る 

こんにちは。2024年人事図書館アドベントカレンダーの12月8日分を担当します、のびーです。昨日のみつさんが執筆したnoteから、バトンを受け継ぎまして担当します。

2007年当時、突然「2年間人事の仕事をやってほしい」と当時の人事担当役員に言われたのをきっかけに、人事の仕事に携わるようになりました。当初の2年が過ぎるころには、2年限定だったことは誰も覚えていませんでしたが(笑)、気がつけば約17年人事の仕事を続けてきました。人事の仕事は充実感を持ってやりがいがあり、とてもいい期間を過ごしてきたと思います。

しかし、人事の仕事はいつの時代も難しいテーマばかりで、さまざまな理論や事例に触れながら試行錯誤を重ねてきました。そして、書籍から得た学びはとても大きく、多大な影響を受けた書籍も数多くあります。

このnoteでは、これまでの17年間で特に影響を受けた書籍をいくつかご紹介したいと思います。


人事部への着任直後、とにかく人事の基本を学ぼうと躍起になっていた時期(2007年-2009年頃)

僕が人事の仕事を始めたのは2007年、20代後半のときでした。当時の人事チームはすごい専門家集団。部長は外資系IT企業で人事部長経験がある方、課長はプロパーの出世頭のシゴデキな人で社労士資格持ち、本当に強力な布陣でした。そんな中でいきなり人事制度の運用を任されることになり、先輩たちから「この本を読んでみなさい」といくつかの書籍を勧められ、一生懸命読んだ記憶があります。

その書籍の多くが、慶応義塾大学の高橋俊介先生の著書、中でも『人材マネジメント論』は特に印象深い1冊です。この本は、人事の役割や機能を体系的に理解するのに最適で、人事初心者新人だった僕にとって大きな指針となりました。特に印象深いのは、人材マネジメントを「組織マネジメント」「人材フローマネジメント」「報酬マネジメント」の3つに分類して整理している点です。この3つの区分けは非常にわかりやすく、今でも人事チームの機能を分類する際の参考にしています。
今回のブログ執筆を機に、久しぶりに『人材マネジメント』を読み返してみましたが、今でも新鮮で、学ぶべき点が多く、改めてその価値を実感しました。

人事の仕事に信念を持ち、人事を強くしようとしていた時期(2010年-2015年頃)

人事を始めて3年くらい経った頃でしょうか、この時期は人事の仕事を自分の専門領域にしていくことを決意し、人事としての振る舞い方に向き合った時期でもありました。将来は人事のリーダーになり、やがては人事部長となり、もっと先の将来は・・・と将来を展望していた時期であり、将来の自分のビジョンを考えていました。

手に取る本も変わり、将来のロールモデルを意識したものに変わっていました。その中でもGE Japan(当時)の人事責任者である八木洋介さんの共著「戦略人事のビジョン」本に書いてあった「人事の力で会社を強くする」という内容はとても感銘を受け、こういう価値観を持ちながらやっていきたいと将来の自分に誓った本でもありました。

成長企業の人事マネジャーとして世界最先端の人事施策を研究していた時期(2016年-2019年頃)〜そして現在

2013年から現在に至るまで、人事チームのマネジメントを担当しています。特に2016年頃からは、自ら企画を立案しそれを経営に提案しながら人事施策を推進する役割を担うようになりました。当時は急成長中のベンチャー企業に所属しておりましたが、海外のIT企業や最先端企業の斬新な施策を参考にし、自社に活かしたいと考えていた時期でもあります。
その中で出会った一冊が、世界の最先端企業の人事戦略をまとめた書籍です。特に『ワーク・ルールズ!』には、Googleの革新的で新鮮な人事戦略が数多く紹介されており、大きな影響を受けました。

その後、2020年には人事部長に就任し、2023年からはCHROとして活動しています。人事トップになると、人事のことだけではなく経営全体に目が行くようになり、自ずと読む本の種類の幅が増えていきました。最近では、人事関連の本だけでなく、専門書や自己啓発書など幅広いジャンルの本を読む機会が多くなっています。

どの時代においても、本は不足している知識やスキルを補い、新たなアイデアやヒントを与えてくれる存在でした。人事というキャリアを続ける上でも、ビジネスパーソンとして成長する上でも、本はなくてはならないパートナーだと思っています。

番外編:この期間、ずーっと読み続けてきた本

最後にオマケですが、ビジネス書に少し飽きたり疲れたりした時は、歴史小説を読んでいます。気がつくと社会人になってずっと歴史小説は読み続けてきています。
歴史小説の良いところは、昔の偉人たちの成功や失敗経験が今にも通ずる部分が多いということです。リーダーシップや意思決定の難しさを実例を通じて学べたり、歴史上の人物が直面した危機や駆け引きから戦略的思考の大切さを学べたり・・・。さらにはよりよい人間関係の作り方も歴史から学ぶことができます。自分のキャリアとも重ねて考えられるとも思っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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