ご依頼ドット絵メイキング『おねだり姫』
前回はプログラミング仲間・SONOさん宅こと「なぎちゃん」帝国の領地拡大プロパガンダにすっかりのまれてしまいましたが、今回は冷静にいきますよ。クリエイティブに感情は必要ですが、いつまでも、ではないのです。
あくまでドット絵の参考となる写真を選りすぐり、ドット絵作成に着手していきます。
ううーん、「かわいい」以外に言葉が出なくて困っちゃいます。「かわいい写真探し」をしているつもりはまったくないのですが……。
来た! これだ! ちょっと上目遣いの「おねだり」ポーズがたまりません!
しかも今「おねだり」といえば、もっとも世間をにぎわすテーマ!!
パワハラによる部下殺し疑惑に続き、企業への贈答品要求で話題の齋藤元彦兵庫県知事。どんなにかわいく「おねだり」したんでしょうね?
ところでぼくの父は兵庫県・神戸市の出身なので、父方の祖父母が健在だった頃はぼくもよく神戸を訪れていました。神戸・兵庫は第二の故郷のような土地ですから、この話題は捨て置けません。こんな奴は簀巻きにして神戸の南向き永久斜面をゴロゴロ転がし、須磨の海へ沈めてやりたい気分です。美しい須磨の海が、有害廃棄物に汚染されるのを望むわけではないですけどね!
と、ずっとなぎちゃんの写真を見ていたい熱を強引に冷ましたところで、そろそろドット絵を描いていきましょう。
ただしドット絵で猫を写実的に描くのは難しすぎるので、あくまでなぎちゃんの模様を活かしつつ『おねだり姫』としてデフォルメしたイラスト化する方向で進めていきます。あ、「おねだり知事」は、ぜひサメの餌に。
まずは下描きから
なお今回のサイズは、他のモデルあり系猫ドット絵と同じく32x32ドットとします。
手順①ではまず、以前描いた猫ドット絵(やんのかステップ)の頭にサイズをあわせて正面向きの顔を描きます。表情などはまだ意識せず、全体のバランスをとるための基準にするだけ。
続いてボディを描いていきます。
手順②では、ラフな線でひととおり全身を描きます。大切なのは、「ふんわり胸元エプロン」と「揃え前脚」の存在です。
手順③では、ラインを抽象化・単純化しつつ、少しサイズを知事めます……じゃなくて縮めます。『おねだり知事はサメの餌に!』(要復唱)
すぐ正気を取り戻して、手順④では立体感を意識して影を入れていきます。目の周辺は変えていないのですが、立体感がつくと微妙に上目遣いになったような気がして不思議です。
なぎちゃんカラーを反映
続いて、彩色していきます。ここからは「なぎちゃんカラー」をできるだけ反映していきます。
ただ、なぎちゃんのように一部に茶トラ成分を含むタイプの三毛猫はとても模様が複雑!
かつて我が家にいた猫12号もなぎちゃんに似た柄の三毛猫だったのですが、模様が複雑でぼくには細部を記憶しきれないためか、夢に出てこられないという悲しみがあります。
なんだか感情的になってばかりですね。作業を続けましょう。
手順⑤では、まずできる限りの範囲でなぎちゃんカラーを活かすため、まずは茶と黒の部分を配置していきます。ギリギリのギュウギュウ。一方、胸元と前脚は真っ白なのが救いであると同時にチャームポイントでもあります。
続く手順⑥では、白い毛の部分にも手を入れていきます。影のグレーを2階調化しつつ、喉元エプロンをかたちを丁寧に。さらに、うしろ足は全体を少し暗くして遠近感を補強します。
さらに手順⑦では、首元の黒ラインをグレーに変えて喉元をすっきりさせます。これで鼻筋~胸~足の白色部分がつながり、やわらかな印象になりました。あと、尻尾を忘れていたので付け足しました。
あとは仕上げだけ!
仕上げ
最後に、前脚を前後に少しずらすことで「はやくしないと襲うぞ!」感を醸し出しつつ、目を2色化して「上目遣い」であることをちょっと強調したら、できあがり。
ドット絵『おねだり姫』の完成です!
あとはオマケで、いつもの子猫隊にも「なぎちゃん」バージョンを加えておきました。
それにしても、よそさまのお宅の猫をモデルにドット絵を描くというのはなかなかのプレッシャー! またリクエストをいただいたときのためにも、想像上・抽象的な模様の猫ではなく、実在猫をモデルにして複雑な模様をデフォルメする鍛錬を積まなければいけないなと痛感した次第です。
というわけで~、また野良猫探しにでかけようかと思いますので今日の記事はここまでです。「連れて帰って」なんて、"おねだり"されたら速やかに連れ去るところなんですが、まあたいていは「あっちいけ、はやく」ですから、あまり期待しないで行ってきます!
(おしまい)