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ネトゲ寄りメタバース

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ネットゲーム寄りのメタバースに関連する話題です。
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#税金

終の棲家というけれど(後編)

DQX(ドラゴンクエストX)でのマイホーム購入失敗の反省から、リアル物件では積極的に下見をしていくことにしたわけですが、そのなかには「事故物件」もあった――という話の続きです。 下見したその物件のひとつでは高齢者の自殺があったのだそうです。でも、不動産屋はあまり詳しいことを教えてくれません。そりゃそうですよね、聞けば聞くほど"身近"に感じてしまいますからね。 でも実際には、室内に入ると「見えてくるもの」があったのです。 見えてくるものもちろん、凄惨な現場みたいなものがそ

人を呪わば穴ふたつ ~経済・社会の自殺を止めるには

ことわざは苦手なんですよ、単純化しすぎですからね。 とはいえ「ことわざは全部ダメ」と単純化の罠に陥いっていたのでは本末転倒。なかには『人を呪わば穴ふたつ』のように、怒れる自分に「待った」をかけてくれる良い言葉もあります。ことわざとは違いますが、ぼくは平成の偉人・夢原のぞみさんの「なんとかなるなる」を胸に刻んで日々を過ごしています。 ただ昨今、SNSは呪いの言葉にあふれていて、今日もTwitterのタイムラインで次のような発言をみかけたのです。 宇佐美典也さんはまあまあ有

『現実』とは公務員が作ったゲームの名~メタバース経済とMMTを考える

今日も働きたくない人が書く経済の話、第一部・最終回です。 前回、溢れたお金の回収手段について、「(現実の日本社会では)広く"皆から回収"されていますが、さすがにFF11はそんな愚かなことはしなかった」と書きました。今回は、その続きです。 プレイヤーが成長して行動範囲が広がると、移動距離が増え、チョコボ搭乗料金や飛空艇搭乗料金ぶんの貨幣が以前より多めに回収されるようになります。ただし、これらはもともとあまり高額ではありません。 「納得感」を大事すると、サービスが変わらない

「格差社会」は納得のうえで生まれる~メタバース経済とMMTを考える

仕事じゃないけど仕事のような力の入れ具合で書く記事(?)の4回目です。今回で区切りをつけようとしたのですが長くなりすぎたので、次回で第1部完結とするつもりです。 今回は、これまでも例としてきたMMORPG『FINAL FANTASY XI』(FF11)の経済の変遷について探っていきます。 いわば「古代」の経済さて、以下は前々回にも掲載した、FF11の過去の経済をさらに初期と中期に分割したものです(少し修正しました)。 まずは、右の「初期」から見ていきます。 運営開始初

メタバース経済とMMTを考える(序文)

今回の記事は、以前書いた『無税社会は可能か?』の続きといいますか、メタバースやオンラインRPGをベースに"経済"をもっとまじめに考えていくものです。文章で「あーだ!」「こーだ!」というだけでは読み手を煙に巻くようなものになってしまうで、今回は図版を交えつつやっていくつもりです(ただ、図版を作るのにも時間がかかるので、断続的なゆっくり連載になるかもしれません)。 MMT理論についても考えるさて、今回はまた、税金や経済の話になるとよく話題にあがる「MMT理論」についても念頭に置

無税社会は可能か?(後編) ~ダムの底のメタバース

長すぎる中編を書いていた時点で気になっていましたが、このままのペースで続けると5・6回やっても終わらないので足早に話を進めます。 そもそも、なぜメタバースなのか。 ユーザー視点で「おもしろいことができそう」と思われているわけではないことはみなさんご存じのとおりです。知名度が向上したことで資金が動くことに期待して「我こそはメタバース」を謳うひとたちが増えたことが盛り上がりの最大の理由ですが、それとは別に現状の国家の形態に縛られない世界が実現される可能性を"期待"する向きがあ