経営マニュアル~起業や事業を行うための基礎知識と考え方~⑪【基礎知識 第十一章 リピート率】
50年以上生きてきてたくさんの失敗をした自分の実体験から感じた
経営マニュアル~起業や事業を行うための基礎知識と考え方~の
基礎知識 第十一章 リピート率です。
【基礎知識 第十一章 リピート率】
リピート率とは、同じ人が繰り返し同じことをする確率のことです。
先ほどの項目であげた飲食店で客単価を考えると、一人が一回に来店して支払う額が客単価です。
そして同じ人がある一定期間に何度来店するかの割合をリピート率というのです。
一ヶ月に100人のお客様が来店すると仮定します。
来店の割合は新規のお客様が50人来店しました。
残りの50人は顔見知りのお客様が来店したとします。
するとこの店のリピート率は50%ということになります。
リピート(繰り返し)とは、一人の人が自分の運営している店に対してもう一度足を運びお金を支払っても良いと思わなければリピートは起こりません。
新規のお客様を集めることも大事ですが、新規のお客様を集め続け安定した人数を毎月確保していくのはすごく難しいことなのです。
しかし、新規のお客様を一旦リピーターにしてしまうと人によってリピート回数は変動しますが良いサービスを提供し続けると売上の安定が得られるのです。
B to C(会社対顧客)では、リピート率を上げるために多くの店が行っている有名な方法があります。
それは会員カード発行しポイントを使ったポイントサービスを提供する方法です。
日本でポイントカードを一早く導入した業種は電化製品販売店やドラックストアです。
ヨドバシカメラやビックカメラなどの大型店舗はポイントカードのサービスを早くから採用して来ました。
しかし、昔はヤマダ電気はポイントカード制度を採用せず現金値引に拘り続けていましたが最終的にはポイントカードの力には勝つことが出来ず現在はポイントカードを導入しています。
なぜでしょう?
それは、現金値引よりポイントカードの方がリピート率を上げお店の売上を増やすサービスだからです。
お客様にとっては現金値引とポイント値引きが同じあれば現金値引の方がお得感はありますが販売側としては売上を上げるためにはポイント値引きをした方が有利であり割引率を多くすることが出来るのです。
結果的にお客様はポイント値引きの多い店に集まってしまうのです。
では、ポイントカードは具体的にどんなメリットがあるのでしょうか?
主に2つのメリットがあります。
一つ目は、現金値引きより割引率を上げることが出来、お客様に他店より安く商品を提供することが出来ます。
割引率を上げても一つの商品の売上金額(現金売上)は変わりません、ここが魅力の一つなのです。
二つ目は発行したポイントの約3割程度は実際には、使用されないのが現実なのです。
そのためお店は結果的に利益を上げることが出来るのです。
お客様にとってポイントカードとは、ポイントを使用することで初めて価値が生まれるのです。
使用するには、勿論もう一度お店に行かないといけません。
即ち、ポイントカードはリピートさせる源となるのです。
お客様は自分のポイントを使用するために購入した同じ店に行って商品を買ってしまうのです。
そして日本人は特に『 限定 』と言う言葉に弱い人種です。
販売店がセールを行い『 〇〇記念!ただいま3日間限定30%ポイント還元セール 』などのイベントを行うと、これはお得だと思い多くの人たちは商品を購入しにお店へ行くのです。
2010年は不景気の真っ只中でしたが、2011年までに液晶テレビを買うとエコポイントがつきお得ですというキャンペーンを国が行うと、皆挙ってテレビを買いに電気屋さんへ行き世の中不景気なのに販売店からテレビが売り切れになりました。
結果各メーカーは不景気の中でも過去最高のテレビの売上を達成できたのです。
しかし過剰なセールには必ずと言って良いほどその後の反動が起き、売上は低下することを必ず覚えておくことが大切です。
そうです、これがリバウンドです。
突発的な販売方法には必ず反動が起こることが基本なのです。
このように日本人は限定やお得な事に弱い人種なのです。
リピート率とは、売上の確保する重要な事柄の一つなのです。
客単価は売上を増加させリピート率は売上を安定させるのです。
基礎知識と考え方だけでもかなり長くなりますが、なるべく各章ごとに短くわかりやすく解説していこうと思っております。
この経営マニュアルがみなさまの何かのお役に立てばうれしいです。
では、目次を掲載しますので記事は順次掲載していきます。
掲載しましたら目次のタイトルにリンクをしますのでお時間ある方、ご興味のある方はご覧ください。
よろしくお願いいたします。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?サポートをいただけた場合は、クリエイターとしての活動費に使わせていただきたいと思います!