遊び心を忘れないために、そもそも遊びってなんだっけ?を調べてみた - カイヨワの「遊びの4分類」
みなさん、こんにちは。
今日は「遊び」について考えてみたいと思います。
とくに、ロジェ・カイヨワの「遊び」の定義を見ていきたいと思います。
遊びはぼくたちの日常に欠かせないもの。
その本質を知ることで、より豊かな人生を送る手助けになるかもしれません。
カイヨワとは?
まず今回のキーパーソン、カイヨワとは一体何者でしょうか?
ロジェ・カイヨワはフランスの社会学者(1913-1978)。
遊びについての理論で有名な人物です。
彼は独自の視点から「遊びの4分類」を提唱しました。
彼の考えに触れることで、遊びに対する新たな理解が生まれるかもしれません。
もともとは、ホイジンガという学者が『ホモ・ルーデンス』において「遊びの定義」をしました。
そのホイジンガの遊び論を、批判的に発展させたのがカイヨワで、『遊びと人間』(1958年)がその代表作です。
遊びの4分類
遊びの4分類は以下のように図であらわせます。
カイヨワが言う遊びの4つの分類とは次のようなものです。
1つ目は「アゴン(Agon)」。
これは競争を伴う遊びです。
たとえば、スポーツやボードゲームなどがあたります。
2つ目は「アレア(Alea)」。
これは運に頼る遊びです。
たとえば、かくれんぼやじゃんけんなどがこれです。
3つ目は「ミミクリ(Mimicry)」。
これは他者のまねをする遊びです。
たとえば、おままごとや仮装遊び、ダンスや芝居。
4つ目は「イリンクス(Ilinx)」。
これはめいっぱいスリルを楽しむ、無目的で自由な遊びを指します。
たとえば、ブランコ、だるまさんがころんだや鬼ごっこなどがこれです。
この4つの分類を使うと、さまざまな遊びを分析できます。
ただ、よく誤解されがちですが、この4つの分類はカテゴリ分けするためのものではありません。
おおくの場合、ひとつの遊びの中に「複数の遊びの要素」が含まれています。
競技と遊戯(ルドゥスとパイディア)
カイヨワはまた、遊びには違う次元で2つの軸があると説明します。
それが、競技(ルドゥス)と遊戯(パイディア)です。
カイヨワはそれぞれを以下のように定義しています。
・競技:無償の困難をもとめる嗜好
・遊戯:即興と歓喜との原初的な力
これをもとに前述の4分類と合わせて、遊びを分類したのが以下の図になります。
まとめ
今回はカイヨワの「遊びの4分類」をつうじて、遊びの奥深さに迫ってみました。
さまざまな遊びがぼくたちの日常に存在し、それぞれの楽しみ方があります。
「遊び」を分析することで、より楽しい遊びをデザインできるのではないでしょうか。
ぜひみなさんも、ふだんの遊びをこの2つの図で分析してみてください。
新しい発見や楽しみが待っているかもしれません。
つねに遊び心を忘れずに、明るい生活を送りたいものです。