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同調圧力とさよなら!あなたもできる、自分の意見をつくる方法:『自分の意見で生きていこう』

AIによって仕事が変わる未来。

「正解のないことについて、自分の意見が言えること」の重要性がますます高まっています。

しかし、同調圧力の強い日本社会では、異なる意見を持つことがなかなか難しい...

学校や職場など、あらゆる場で「みんなと同じ」であることへの期待が強まり、「出る杭」のようなあつかいをされることも。

そんななか、「ちきりん」さんの『自分の意見で生きていこう』では、人と異なる意見をもつ大切さを説き、自分らしく生きるための4つのステップを提案。

分かりやすい言葉でつづられた本で、心地よい啓蒙の旅へと誘います。

この本は、自分の考えをもちたいけれど不安を感じる人や、他者の期待に縛られがちな人にぴったり。

社会の常識に疑問を感じる人や、新しい視点を求める人にもオススメです。

「正解」は存在しない

重要な問題には、必ずしも「正解」が存在しないということを理解することが大切。

というのも日本の学校では、算数の計算や理科の法則だけでなく、人生のさまざまな選択についてまであたかも正解があるかのように教えられているからです。

たとえば、「いい子とは」や「正しい生き方とは」といった問題。

これらはあたかも「正解」がありそうな問題にみえますが、じつは正解なんてありません。

まずは、答えがある問題(数学のような)なのか、答えのない問題(人生のさまざまな選択)なのかを認識することが大切です。

そして、答えのない問題にたいしての意見をつくるには、「自分のポジション」を明確にすることが肝要。

この際、「意見」と「反応」を区別することが重要で、「自分のポジション」を明確にしていないものは、ただの「反応」にすぎません。

他者の意見を「否定」したり「質問」したり(これらは「反応」)するだけではなく、自分の立場をはっきりさせることが真の意見形成の第一歩です。

自分の意見を言えるようになると?

社会の期待にとらわれず、「自分らしさ」を大切にすることの重要性が語られています。

SNSなどをつうじて自分のさまざまな意見を発信することで、周囲に仲間が集まり、意見が重なり合っていく過程で、自分のデジタルでの自我や人格が形成されていきます。

これが自己肯定感を高め、最終的には自分の人生において納得感を得るための一助となります。

さらには自分の意見がたくさん集まることで、社会的影響をあたえることもあり、その結果インフルエンサーとしての地位をきずくことや、組織内での評価を得ることが期待できるでしょう。

ちきりんさん自身がブログとSNSでの活動が積極的で、幅広い層から支持を受けているので説得力があります。

著者のリアルな言葉が読者の心に響き、新しい視点で生きる勇気を与えてくれます。

自分の意見をもつための4つのステップ

本書では、自分の意見をもつための「4つのステップ」が提案されています。

まず、「➀ 自分のレベルをチェック」することで、現在の意見形成のスキルや認識を把握します。

本書のうしろのほうに「レベルチェック用の問題」がついているので、ぜひ活用してみてください。

つぎに、「⓶ 無理にでも意見を言い切る」ことで、自分の主張力や説得力を向上させます。

そして「③ 自分で自分に突っ込み」、疑問を投げかけることで意見の深化を図ります。

最後に、「④ 言語化すること」で、他者にも理解しやすい形に整理し、よりクリアなコミュニケーションが可能となります。

おわりに

自分の意見で生きていこう』の魅力は、ただの自己啓発本ではなく、著者のリアルな経験をもとにしたアドバイスです。

「ちきりん」さんは、自身の経験をもとに、個性を尊重し、他者とは異なる視点を大切にする生き方を提唱。

物事に囚われず、自分を大切にするメッセージが心に残ります。

自分の意見で生きることは、日本社会においてはなお難しい側面もあります。

しかし、それぞれの意見が尊重され、異なる価値観が共存する社会を目指す中で、自分の生き方や意見が尊重されることが当たり前となるべきです。

日本がより自由な発想と受け入れの文化を築くためには、「正解のない問題」に対して自分なりの答えを見つけ、自分の意見を大切にすることが必要です。

そしてこの本は、違った視点から日常や社会を見つめることで、自分の意見を形成するヒントが得られる一冊。

まさに「自分の意見で生きていこう」は、日常に一石を投じる良書といえます。



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