『馬鹿ブス貧乏で生きるしかないあなたに愛をこめて書いたので読んでください』レビュー
橘玲さんの『テクノ・リバタリアン』の発売で注目があつまっている「リバタリアン」。
そして、日本でリバタリアンとして活動しているのが、本書の著者である藤森かよこ さんです。
前に読んだ「近未来を迎え撃つために」がおもしろかったので、本書も手に取ってみました。
本書からの学びを3つ紹介します。
運がよくなる行動
本書では、著者がじっせんしている「運がよくなる方法」が列挙されています。
そのなかでも、個人的におもしろいと思ったのが以下の3つ。
先祖を供養する
風水的に自宅の台所で食事をつくらないと、金運が落ちる
神社に参拝するときは、お願い事をしてはいけない。感謝だけ捧げる。神様を自分の都合で使役する態度ではダメ。
このなかでも、神社に参拝するときに、お願い事はNGというのは意外でした。(いままでしまくっていました)
読書を習慣にしないとサバイブできない
本書はブックガイドにもなっているのですが、オススメされている本で一番気になったのが、『戦地の図書館』です。
読書が人間に与える影響について知るのにうってつけの一冊。
読書は、ただ癒しを与えるだけでなく、辛い現実から離れる機会も与えてくれます。
さらには、読書をつうじて自分の状況を対象化し、冷静に眺めることもできるのです。
インターネットと動画メディアが発達し、読書習慣が減りやすい社会ですが、読書が本当に大切な習慣なのだと気づかせてくれます。
また著者は、中年になった人に対して、岩波書店の文庫本の「白」と「青」のラインナップを読むことをオススメしていました。
法律、政治、経済、社会といった実用的な知識が詰まった「白」と、思想、哲学、宗教、歴史など精神的な充足を与えてくれる「青」を読み進めることで、幅広い教養を身につけることができます。
税金と社会保険について学ぶ
社会にでて絶望するのが、税金と社会保険の複雑さでしょう。
途中解約ができず、解約しても返戻金が出ない社会保険は、本当の保険とは言えません。
じつは、日本の社会保険制度は、保険というよりは「税金」である、という著者の意見はごもっともと感じました。
こういった制度の実態を理解しておくことが大切でしょう。
まとめ
リバタリアンの藤森かよこさんの著作をご紹介しました。
「運がよくなる行動」として先祖供養、風水的な台所の位置、神社参拝の仕方などが紹介。
また、読書は癒しを与えるだけでなく、現実から離れる機会と、状況を対象化する機会も与えてくれ、現代でも読書習慣は大切だと説かれています。
さらに、日本の社会保険制度は本当の保険ではなく税金に近いものであり、その実態を理解しておくことが重要だと指摘。
総じて、読書をつうじて幅広い知識と教養を身につけることができると強調されています。
読書好きの方で、読書って意味あるのか~と懐疑的になっている人にもオススメです。