レビュー『ルバーイヤート』虚無と享楽の詩人オマル・ハイヤーム
日本人にとって、中東のイランという国はなじみが薄いのではないだろうか。
しかし、その知識の欠如を埋めるひとつの手段が、短い詩を通じてその文化に親しむことである。
11, 12世紀のペルシアに生きた科学者にして、虚無と享楽の詩人オマル・ハイヤームの『ルバーイヤート』は、まさにその入り口となるべき作品。
多岐にわたるテーマを網羅した彼の詩は、時代を超えて魅力を放ち、読者に深い感銘を与える。
日本が他国への好奇心が強く、翻訳文化も豊潤な国であることが、この詩集を手にするうえ