笑顔はクスリ
最近、急に冷えてきましたね。気温の急激な変化は体に負担を与え、免疫力を低下させます。風邪やインフルエンザなども増えてくる季節が近づいてきたので、今回は免疫力のお話です。
大阪ミナミの演芸場で、がんや心臓病の人を含む19人を対象として、漫才や新喜劇を見てもらった前後でNK細胞(ナチュラルキラー細胞)活性を測定した結果、笑う前にNK細胞活性の数値が低かった人は、全員正常範囲まで上昇しました。(伊丹仁朗,他,1994)
NK細胞はリンパ球の一種でがん細胞やウイルス感染細胞を攻撃する機能を持っています。このため、この細胞を増やすことで風邪やインフルエンザといった病気から「がん」まで予防することもできるかもしれません。
このほかにも、笑いには以下の効果もあるようです。
ストレスが溜まっているなと感じたら意識的にお笑い番組を見たり、落語を聞いたりしてみるのもいいかもしれませんね。
しかし、その笑顔が心から出たものであるということが大切です。本心を押し殺してつくった笑顔は健康にいいどころか逆効果になります。
本当は怒っていたり、気分が沈んでいるときでも周囲に合わせてにこにこ微笑む、いわゆるつくり笑いは健康的な笑顔ではありません。むしろ我慢してつくった笑顔を続けることは免疫力を下げることさえあります。
ただ、やみくもに笑えばいいというわけではないので、自分なりに面白いと思えるものを探してみてください。周囲の人と会話をするだけでも笑顔や笑いが絶えないときもあれば、一人で漫才を見る方がいい時もあるかもしれません。その時々で自分に合った、健康的な笑いを楽しんでくださいね。
ほっと岡山では、臨床心理士の野﨑詩織先生に相談員として来ていただいています。
「悩みや困りごとはあるけど、病院に行って相談するのはちょっと…」「こんな悩みを相談してもいいのだろうか…」など、相談内容は何でも構いません。おひとりで悩まずに、お気軽にご相談ください。