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「プロ書評家が教える 伝わる文章を書く技術」を読んで

最近の私の課題は文章力を上げることで、そのために1月は1か月毎日投稿をしていました。が、何の土台もなく経験を積もうとだけ思っていたので、特に成果は得られなかったなというのが正直な感想です。だから、2月の上旬は文章を書く技術やトレーニングに焦点を当てた本をいくつか読もうと思っています。

第一弾は、「プロ書評家が教える 伝わる文章を書く技術」です。

この本の作者である印南敦史さんは、「ライフハッカー」というビジネスパーソン向けのWEBメディアでビジネス書の書評を書かれている方です。この本を書かれた当時は、平日5日間の毎日更新を2年続けられていたところでした。つまり、約500冊の本を読んで約500件の記事を書いたということです。

書評をされている方ということで、この本の内容も書評に寄った文章術が多くみられました。私もnoteで、書評とは言えないかもしれませんが、読んだ本の感想などを書いていきたいと思っていたので、参考になる部分が多かったです。そのため、今回の記事ではこの本の要約的な内容ではなく、自分の備忘録も兼ねて参考になった部分を抜粋して紹介します。

続けることの意義

まず、この本を読むなかで改めて続けるっていうのは力を持っていることだなと思いました。先述の通り、作者の印南さんは毎日読書・毎日原稿書きの生活を2年続けていらっしゃるわけですが、その生活の中で印南さん自身の読書術・文章術に変化が出てきたそうです。

例えば、元々印南さんは文章を読むのが遅く1冊の本を読み終わるのにたいへん時間がかかっていたようなのですが、たくさん本を読まなければいけないという状況の中において「斜め読みをしてもいい本」の見分けができるようになり、効率よく本を読み終えることができるようになったというお話がありました。本見る目が養われて、その結果全体的な文章を読むスピードが高まったということですね。

さらに文章を書くときには、「文章全体は2000字くらいで、そのうち引用が締める割合は3割くらいがいい」という記述がありました。他にも、筆者自身の個人的な考えは押し出さないというような、自分ルールが存在しているようでした。

このように、長い期間続けていることで自分の欠点とその改善方法を見つけ、その結果自分の型が出来上がっていくのだろうなと思いました。その型ができあがることで、自分で納得のいく文章が書けるようになっていくのかなと思います。

引用と見出し

この本を読みながら、自分のこれまでの読書感想分的な記事を読み返したときに、noteで引用と目次の機能を使ったことがないことに気が付きました。そして、これらを活用できるようになれば、もっと読んでくれる人が増えるのではなかろうかとも思いました。

先述のとおり、印南さんは文章の3割くらいを引用が締めています。どうやら、引用とその解説を繰り返すことで書評としているようです。印南さんの書評は通勤途中のビジネスパーソンが読むことが多いことから、短い時間でさっと本の内容を伝えるために、引用を活用しているようです。私が書いている記事はビジネスパーソンの方向けということではないですが、自分の言葉だけでは自分が読んだ本の良さ・雰囲気が伝わり切っていないのではないかというのは以前からの悩みだったので、引用を適宜使うことの可能性を言い出せたことは自分にとってプラスだと思います。

また、印南さんは文章には「フック」(読者の興味を刺さるもの)が必要だということもおっしゃっていました。そして第1のフックはタイトルで、第2のフックは見出しであるようです。私はタイトルに工夫もできていませんが、見出しに関してはそもそも使うことも珍しいです。ただ見出しは読者への第2のフックなどと言われてしまっては、これまでの私の考えが急に恥ずかしくなってきました。

削る勇気

「読ませる文章」という項目がありました。そのなかでは、無駄な強調表現はしないとか、意味が伝わりづらいようなカタカナ言葉は使わないとか、そういったルールが書かれていました。これらのルールはテンポよく読むための工夫のようです。そして、これらのルールを守ると文章はすっきりと簡潔なものになります。

印南さんは「削ぎ落せるところまで削ぎ落とした方が、文章は美しくなります。」と述べていました。私はとりあえず思ったことをバーッと書いていくようにしているので、その後に削るという行為が苦手です。せっかく書いたのにとか、このエピソードも盛り込みたいのにと思ってしまうからです。でも、その部分を削る勇気、別の回に回すことを決意する勇気が大切なのかなと感じました。

言葉へのこだわり

これはただの感想なのですが、印南さんは非常に「ことば」というものへの関心が強い方だなという印象を受けました。ご自身でも「助詞好き」とおっしゃっているとおり、どんな助詞の使い方がどういうときに有効かということを研究しているようです。例えば、あえて助詞を抜かすことでフランクな感じを出すとか。

また、句読点の使い方も研究されているようです。『日本語とテンの打ち方』という本を読んでいるそうで私も興味を持ったのですが、残念ながら絶版のようでした。読点の打ち時というのは、よく迷います。が、印南さんの「文章に締まりがないと感じたときには、思い切って分ける」という言葉を聞いて、読点の位置の迷いを句点を使って解決するという方法に気づくことができました。

最後に

この本を読みながら、ずっと早く別の本が読みたい!早くこの本を参考にして書評を書きたい!ということでした。具体的なアドバイスも多くて、非常に参考になった1冊だったと思います。

それでは、ここまで読んでくださってありがとうございました。

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