外国語学習と母語の言語技術習得はどっちが大事?
先日オリエンタルラジオの中田敦彦さんの動画を見ていてこんなことを言っていました。
「シンガポールに移住して1年経ちましたが、海外で生きていくためには言葉よりもメンタルの強さが必要です」と。
たしかに~!とおもって共感はしてみたものの、
メンタルの強さってなんだろう?と考え始めてしまいました。
わたしはいつもよく腑に落ちない表現や文章に出会うと反対の言葉を解釈してみることがあります。
「メンタルの強さ」の反対は「メンタルが弱い」だから、
ということが浮かびました。
ということは
という事になりました。
そしてどうしたら「メンタルが強い」状態になるかと考え始めました。
結論は、
自分の行動や思いに理由付けができているかどうかだと思いました。
そして理由付けをするというのは、その事に対しての意図、理由、目的、起こりえる変化やリスクなど多角的に言語技術(ランゲージアーツ)を使って考えていくことです。
そのプロセスでは時に、最初に決めていた結論と違う結論にたどり着いたり、変更を加えることもありますが、それは全て自身が納得できて、なおかつだれかに根拠つけて説明できるようにする形まで持って行きます。
つまり
言語技術を使いながら物事を決めていくと、
●どうしてそれをするのか説明できる。納得して行動している。
⇒(周りの)反応をあまり気にしない
●時には考えが変わることもあるが、なぜ変わったのかを説明できる
⇒(周りから)言われたことを気にしすぎない (自身も考えを変えるものだし、色々な意見があっていいということを知っているから)
●意図、目的、起こりだろう変化やリスクも考えている
⇒大抵のことではあまり傷つかなし、相手の反応が気になって決められないというとこがない
つまり、
= メンタルが強い人になる。ということだろうなと思いました。
でも、母語の言語技術を習得し、軸を作り、メンタルが強くなったら外国語学習はしなくてもいいかというとそんなこともないと思います。
言語学の分野では当たり前に言われていることですが、言語が変われば、世界の見え方が変わり、思考の仕方が変わると言われています。
例えば、この色相環
日本人であればだいたい上記のように色分けしていきます。 しかし国によってどこまでが赤、黄色、青なのかというのは変わってきますし(日本人同士でも色感覚にズレがある時もあるでしょう)、私たちが区分けしていない部分を色として識別している国もあるというのはとても有名な話です。
つまりは「赤」と言ったときに思い浮かべる「赤の色」というのは言葉が違えば大きなばらつきやずれがあるというのは容易に想像がつくと思います。
外国語を学ぶというのは語彙、文法、発音、会話あるいは資格取得など目的は色々だと思いますが、そのすべての最終ゴールとしての外国語習得の意義というのはその言葉を通して「現地の人たちがみている世界を知る」という事だと思っています。
では、それを知ることでなにが変わるのか?
≪より自分の思いや考えが伝えやすくなりますし、相手の言いたいことをくみ取ろうとする姿勢ができます。≫
相手がその言語を通して世界をどのように見ているのかをすこしでも理解したうえでコミュニケーションをとる方が、日本人として日本語の眼鏡を通してみている世界感でのコミュニケーションよりも断然「伝わりやすさ、理解のしやすさ」は変わってくるはずですから。
だからやっぱりわたしは外国語を学習する意義は往々にしてあると思っています。
結論として、
わたしは海外で住んでいくためには、母語の言語技術(=軸を作りメンタルを強くする)ということと、現地の人と上手く渡り合うためにも現地語(外国語)学習は双方とてもたいせつだと思っています。
欲を言うのであれば、日本に住んでいるとしても、日本語の世界観と違う世界のとらえ方を知るという点で外国語学習はとても有意義な学びであると思っています。そしてもう1つの世界の見方を知るということは改めて「日本語」を別の視点で見て、比較できるとてもいい機会になると思っています。
問題は、ここまで点数主義、資格主義の外国語学習スタイルが確立さえれてしまった日本で、そこまで(外国語を学習することは新しい世界感を知ることであるという)意識や関心を広げられる授業やレッスンが展開できるのかというところにあるかなとおもいますが、今日はそこまでは広げません。
みなさんはどう思われますか?
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今回も最後まで読んでいただきましてありがとうございました!
Grazie mille!
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