「ジャッカー電撃隊」はどのように見れば万人受けするか?
僕はマイナー作、失敗作好きの男だ。僕の心のなかには、マニアとしての正直ダサいプライドが燃えたぎっていて、「マイナー作を愛せるのが本当のマニア、ヲタクなんではないのか?」と思ってしまう。そして、そういうプライド抜きに、絶対に失敗作やマイナー作には成功作には無い良さがあるのだ。それを証明するために、「ジャッカー電撃隊」全6巻を今日完走したところだ。
これは、僕はとても好きだし、「仮面ライダーX」も「ウルトラマンレオ」も「超力戦隊オーレンジャー」も好きな僕としてはスーパー戦隊で一番好きと言っても過言ではないのだが、万人受けは中々しずらいだろうなと思った。普通の理性で見たら。
普通の理性とはなんぞや?と疑問に思った方もいるであろう。つまり、普通の理性で見るとは、一貫性があるかとか登場人物の個性が立ってるかとか、そういうロジックで作品を見ることなのだ。そういうロジックは以外とドラマとかを見る時に必要無いような…..いやいや絶対に必要なのだけど、「ジャッカー電撃隊」は、残念だから普通の理性で見るとズタボロな作品になっちゃうのだ。だからといって、僕はこの作品を悪いとは感じませんけどね。
つまり、この作品を人は直感で見よ!と言っているのだ。直感で見たらこの作品は楽しい!
では、直感で見るとはどういうことかを解説しよう!
まず、直感で見るときは、心の評価人の眼を無くせ!まず、物語、キャラに完璧に移入し、自分が幼かった頃のようにストーリーに見入るのだッ!評価するのはその後だヨ。幼かった頃の視点で見たら、また作品の評価も変わってくるかもしれないぜ!次「ジャッカー」を見るときは、子どもの視点で観るべし!
子どもの視点で見ると何が良いって、路線変更がハッピーな出来事に見えるのだッ!ってまあ、珍作大好きの僕は路線変更は基本ハッピーな出来事として捉えてますけど。
そんな個人的な話を入れなくても、昭和特撮は路線変更が多い。巨大化した「シルバー仮面」、体の色が変わった「ロボット刑事」、主人公が教師でウルトラマンだったはずなのに、途中から教師の設定が消えた「ウルトラマン80」とか。
そういう路線変更は、僕みたいな変わったマニアには大ウケだが、真面目な批評家の皆さんからは冷たい目で見られるだけだ。
だが、それを子どもの視点で観るとどうなるだろうか?
「ジャッカー」の場合は、ハードな捜査ドラマだったはずの作品が、いつの間にかギャグティストの作品に路線変更されるのだが、子供の視点でみたらこの現象にも、「アハハハッ、おもしれー」とプラスに見えるのではないだろうか。実際僕はそうでした。俺は結構作品にドップリはハマっちゃって、観てるときは評価の事とか忘れちゃうタイプなんでね。
それから、「ジャッカー」最大の路線変更かつ、今なお最大の議論の的であるのが、「ビッグワンの登場」だ。
ビッグワンは、僕が知る限り、一部では「良からぬ存在」として扱われているようだ。
それはなぜか?僕は疑問だッ。なぜなら、僕の中ではビッグワンは、カッコよくて、強くて、キザで、イカしてて、明らかに怪盗キッドの元ネタになっていると思われる名キャラだからだ!(それでも、他の4人を空気にした張本人だとは感じてましたけどネ。)
その理由は、ビッグワンが万能すぎる事によって、作品が「番場壮吉がなんとかするから大丈夫だぁ劇場」となってしまい、作品世界をスポイルしてしまったことだそうだ。
それも分かる。多いに分かる。
だが、それは作品内でのキャラの立て方とかキャラ付けにこだわる批評家の目線での意見のような気もする。
子どもの目線でビッグワンを観てみたらどうだろうか?間違いなく子供の目にはビッグワンは、「強くてカッコよくて、服のセンスピカ一で、司令官としての存在感最強で、とにかく名キャラ」の様に映ると思うのだ。え?それはお前がビッグワンの事を勝手にそう感じてるだけだって? はい。本当にそのとおりです。
まあ、ともかく、ビッグワンは子供にとったらそういうスペシャルなキャラというはずに映るはずだ。作中でも確実に描かれている。ジャッカーの四人は勿論、コイツに憧れないヤツはいないだろう。
それに、ビッグワンには作品をスポイルしてしまった罪もあるだろうが、ドリーム戦隊のリーダーになれるぐらいの名キャラを生み出したという後につながる偉業も成し遂げているはずだ。
その面も合わせてみれば、テコ入れ以上にビッグワンには存在意義があるともとれるのではないだろうか?
そしてそしてそしてだ!もう一つこういう作品を観る時に大事なことは、「変なところは笑って許して、愛しましょう。」だ。
愛のあるマニアの皆様ならわかってくれると思うが、昭和特撮には、少なからず変なところがあるんだ!「ジャッカー」でいったら例えばこんなの。
侵略ロボット、バッファロー将軍は、ジャッカーを倒すために、磔にした戦闘員に、爆弾を持った戦闘員を突撃させ、爆破!全員死ぬ!という命もへったくれもない特訓を行う。だが、バッファロー将軍はジャッカーが磔になっていない時の事を考えていなかったらしく、実戦に出た爆弾を戦闘員たちはジャッカーに簡単にかわされ、犬死にするのだった…….。南無。
こういうシーンは、やっぱり笑うのが一番だろうし、制作側ももしかしたら笑いを取る目的で作っているかもしれない。(って、いうか、作ってると思う。)それに、こういうシーンを無駄に低評価して批判するより、笑ったほうが、ハッピーモッピー笑えばハッピッピーあなたにカンケイあるテレビテレ玉だッッ!
それに、おかしな所を笑いつつ、「でも、そこが良いんだよネ〜」となんか納得して愛しちゃうってのは、特撮との一つの付き合い方だと思うのだ。僕的には、そういう特撮の「変な所」からも得られるものがあると思う。
と、言うことで、今回は客観的に見れば「失敗作」である「ジャッカー電撃隊」を、出来るだけ僕以外の人々にも受け入れられる方法を模索した。ホラ、僕の目線で見れば「ジャッカー電撃隊」も名作に見えてくる!
って、なんか僕の価値観を押し付けちゃってますけど、あくまでもこの記事は、「こういう見方もあるんだな」程度の記憶にとどめておいていいんですよ。なんだか、記事の一部で、酷いことに真面目な批評家の皆さまを批判してるような事も書いてますが、やっぱり批評家の皆さんの方が、真面目に、そして的確に作品を見ていらっしゃるので、実際にどの作品を観るかなどの判断は、批評家の皆さんのレビューとかを見て決めてくださいね。
だが!それだけではないぞッ。
noteの全ての批評家が「嫌い」と言う作品でも、自分は好きなんだッ!なんてことも絶対あるはず。(あるの?)そういう時は、僕のように、自分の価値観に忠実であれ!では、また会おう!さらばだ!
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