「大天使」と「人間」について
今回は、大天使と人間について復習する。
まずは、大天使の特徴から。
大天使たちは光の色、音などで表現される波動を使って宇宙(存在の世界)を創造している……というのは感覚的にひじょうによくわかる。参考までに、ハラランボス・ランバート氏の著書 を引用し、守護天使、基本元素の大天使、土の天使について説明しておこう。
ミカエルは光と火、ガブリエルは水、ラファエルはエーテル・バイタリティー、ウリエルはバランスを司り、大天使たちは マインド を使ったエーテル的な働きかけによって、人間の3つの体(肉体、サイキカル体、ノエティカル体)を維持している。物質的な人間の肉体の形成は、土の天使であるシャマエルが司り、シャマエルがルシファーのエレメンタルというのはなかなか興味深い……
で、彼ら大天使たちは、全てに等しく 全なる智恵、全なる愛、全なる力 を注ぐ。彼らは人間の無知(悪)には一切関与せず、人間の一時的パーソナリティー の中にある彼らと類似した側面に対してのみ共鳴する……ということはすなわち、大天使の智恵、愛、力をたくさん受け取るためには、じぶんのパーソナリティーの中にある天使的な側面を、意識的に伸ばしてゆく必要があるということになる。
マタイ福音書25章29節の「おおよそ、持っている人は与えられて、いよいよ豊かになるが、持っていない人は、持っているものまでも取り上げられるであろう」というのは、人間のパーソナリティーにある天使的な側面の有無を指摘したものだ。
大天使は、大天使のエゴを持っている。
この エゴ はギリシャ語の “εγώ(自己)” ……「自身の本質を表す一種の個別性」を意味し、絶対存在の自己充足性と多重性に一体化した 聖なるモナド(霊-エゴ-存在) としてのエゴ(自己)である。
人間も同様のエゴを持っているが、「大天使のエゴ」と「人間のエゴ」には、魂の有無という違いがある。
人間は「霊-魂-エゴ」、大天使は「霊-エゴ」というのはどういうことなのか? 上記だけではわかりづらいので、ダスカロスの「エソテリック・ティーチング」から引用し、補足したい。
文句のつけようのない説明!……ですが、文字ばかりだと頭がグルグル (ට_ට) するので、図にしてみた。
人間も、大天使も、元をたどれば 聖なるモナドとしての自己(霊-エゴ-存在)であるが、それぞれの選択によって大天使になるか人間になるか決める。この段階はおそらく7次元(コーザル・ステート)で、大天使を選んだ場合は大天使のエゴ、人間を選んだ場合は 大天使的人間 のエゴを持つのであろう。
さらにそこから 大天使人間は 人間のイデア を通過し、ひとつ下の6次元(ノエティック・ステート)に降りる。すると「霊-魂-エゴ」(人間のエゴ)になり、聖なるモナドの投影である 永遠のパーソナリティー が形づくられる。そこからさらに、「自己認識-魂」としての自己を分離の世界(3~5次元)に投影すると転生のサイクルが始まり、空間・時間・場所の世界で、さまざまな一時的なパーソナリティーを身にまとって自己を表現してゆくのだ。
「人間の形態」と「宇宙人」についての考察
ダスカロスは人間の転生について、以下のように説明している。
これまでの解説から、人間とは「自己認識-魂 を有する存在」と定義することができるが、人間の3次元形態の定義は不明である。なので、ダスカロスのいうところの「人間の形態」が「3次元における地球人類の形態」↓ を意味するものなのか? その点について考察してみた。
天の川銀河には2000億~4000億個の恒星、宇宙には2兆個以上の銀河があるのに、『自己認識-魂』を有する存在の3次元形態が「太陽系第3惑星の地球人類1種のみ」というのは、普通に考えてあり得ない。太陽系外惑星は数多く確認されている。
地球と著しく環境が異なる惑星には、地球人類とは異なる形態の人間(「自己認識-魂」を有する持つ存在)……つまり、宇宙人がいても不思議はない。
ただし、これは物質界における場合であって、非物質界では事情が異なってくる。非物質界では想念が形態を決めるので、サイキカル体やノエティカル体を3次元形態と同じにする必要はないし、5次元以上では宇宙全体がひとつに融合している(が、振動周波数によるプレーンの区分はある)ので、地球人と宇宙人の区別をつける意味がない と Noel は考えている。
マルキデス氏の「メッセンジャー」第10章には、1979年にダスカロスが宇宙人に遭遇した話が掲載されている。宇宙人といっても、肉体のない高次5次元(高次ノエティカル界)の存在である。
ダスカロスは、高次5次元存在の宇宙人を大天使たちと思ったようだ。
で、彼らが明確な自己意識を持っていたことから、ダスカロスは「大天使にも自己意識があるのでは?」という疑問を持った。この件については、後に執筆された「エソテリック・ティーチング」に結論がある。
スカイラブ落下の際、ダスカロスが遭遇した宇宙人は大天使というより、大天使的人間 に近い存在ではなかろうか? あるいはガイド、マイケル・ニュートン氏の著書 にある評議員やいにしえの者たちなどと呼ばれる存在かもしれない。
以上から、5~6次元の人間には3次元的な形態がないとわかる。
となると、ダスカロスのいうところの人間のイデアとは、 「霊-魂-エゴ」という「人間のエゴ」を決定づけるものであり、「3次元の人間形態」を決めるものではないということになる。創世記1章26節の「われわれのかたちに、われわれにかたどって人を造り」のかたちとは「人間のイデア」であり、「人間の3次元形態」ではないのだ……といっても、これはまだ憶測の域を出ないものとお断りしておく。
ダスカロスは確信が得られていることのみ伝え、明らかでないことに関しては疑問符をつけるか、語らないよう心がけている。ダスカロスの言葉には虚飾や傲りがない。それゆえ、ダスカロスは信頼できると感じられるのだ。
わたしはダスカロスの残してくれた足跡をたどり、果てしない探究の道をヨタヨタと……おぼつかない足取りで歩んでいる。
ーーー(2023/3/21追記)ーーー
3次元の生命体には、3次元においてあるべき存在形態となる 実現性の循環 の法則が働いている。人間からは人間が誕生し、転生してまた地球3次元に生まれてきたときも人間として誕生し、人間の魂が地球3次元において犬や猫に宿ったりはしないのである。
が、人間の魂が、地球ではない惑星の3次元に生まれる場合、その惑星固有の環境および生態系に適応した生命体に宿ることになる。で、その生命体の形態が、地球人類のものとは異なることもあるだろう。むろん、あらゆる「3次元の生命体」は、実現性の循環に沿った生育過程をたどる。が、遺伝子の変異や遺伝子操作によって新たな形態を持つこともあるゆえ、「3次元の生命体」に働く「3次元における実現性の循環」は遺伝子が決める……といって差し支えないのではなかろうか?
ーーー(追記おわり)ーーー