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教壇に立ち続ける ㊶ 読書で分かった「わたしのやりたいこと」【note限定記事】

いよいよ授業が開始になるということで、早くも午前6時の電車に乗るのが嫌になってきました。どうも星野です。教えることは好きだけれど、眠いのは困る。
今回は最近書いている読書記録をもとに「日本の教育のあり方を考え直して、そのうえで私のやりたいことをはっきりさせる」というのをやろうと思います。
1日1本プロジェクト進行中。いいなと思って頂けたらサポートをお願いします。労働からの早期解放と、一向に支払われない交通費捻出のためにご協力をお願い致します。なぜか先月も今月も(出勤しているのに)交通費が支払われていないのです……。

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参考にした書籍は、「日本の15歳はなぜ学力が高いのか?」(ルーシー・クレハン著)です。
これ、前置きしておくと日本が選ばれた理由は「小規模の都市国家ではないから」だそうです。PISAで成果が出ている、というのは少しばかり書いてありましたが、実際のところ強調されていたのは「日本の教育の異常性」でした。

ここがまずいよ日本の教育・同調圧力

「同調圧力」。それぞれ個性があって、夢や得意なことも違う、そして今はLGBTQの問題もあるのに、児童生徒はある時期から同じ制服あるいは同じ行動をとるように強制されます。英国人のクレハン氏にはそれがいささかおかしなもの(というより嫌悪を抱くもの)として映ったようです。
確かにこれは日本の教育の中でもあまりよくないことだと思います。行き過ぎた管理教育とでも呼べばいいのでしょうか。生徒は目立つことを嫌がり、それはいじめの温床にもなる。由々しき問題です。しかし管理しないで放任、とするのも、教師としてはあまりに無責任なのかなとも思います。

まさにこの「責任」というのが、日本の公教育の根本にあると思うのです。

ここはすごいよ日本の教育・責任感

教師は児童生徒にできるだけ平等な教育を施そうとする。低学力の子、障害の有無による合理的配慮等々、様々な方法で「平等性」を確保しようとします。「平等性の担保」は素晴らしいことです、どんな環境にあっても同じ内容を学び、格差を是正することにつながりますからね。
それがうまくいったからこそ、日本の教育では基本的に義務教育期間ですべての科目に触れ、教養を身につけられるようになっているのでしょう。
それがうまくいかなかった場合に同調圧力と化す。私はそう考えています。今の全日の学校もかなり教員間での同調圧力が強く、横並びを絶対視する傾向があります。定時の生徒よりも均質的だから、ということもあるのでしょうが、私はまだそれに納得がいっていません。どうしても「私のやりたいことをやる」という頑固さ、わがままが出てしまうのは、かなり幼稚であると自覚はしているのですが。
本来教育は多様であるべきだと思います。児童生徒が自由に探究しながらそれぞれの課題に取り組み、生徒のつまずきを個別にフォローし、最後に教師が総括するくらいの、「教師=ファシリテーター」的な教育で良いと思うのです。そうじゃないから全日の勤務校の生徒のように「〇〇しなきゃだめですか?」「~~しろってことですか?」と聞いてくるようになるのです。まさしく主体性の欠如。かなり大雑把な話をしているので、異論は認めます。ですが皆さま、経験はないですか? 「やらなきゃだめ」「やっちゃだめだよ」と縛る言葉を無意識に使っていますよね? 私はそれが苦手なのです。

ファシリテーターになる

「教師=ファシリテーター」的な教育は、私の理想とするモデルであり、同時に日本が苦手とする教育の在り方だと思います。
教師が講義し、それを書き写すだけでは正直面白くないだろうな、と私は思います。興味のある話をしてくれたらいいのに、と生徒は思うはずです。それは私の実力不足の側面もあります、面白い話を提供できないのは私に責任があります。
しかし日本の教師(あるいは教職志望者)はお分かりかと思いますが、日本の教師には「学習計画」「指導案」を立てる、そして「相互に勉強する会を開く」という習慣がありますよね。それをうまく活かしていく以外に活路はないのではないかと思うわけです。
今年私がやろうとしている授業は、「最初にやり方を知るための講義を受ける」→「自分で実践する」の二本立てです。私が自由に指導できる学校では、それをやる予定です。時間がなくてもできるということを証明できたらいいなとも思っています。それをした方が確実に生徒が「じぶんごと」として学びをとらえ、積極的に論理的な思考をするようになるのではないか……という希望的観測が含まれているのですが、あながち間違ってはいないかと。
「教師=ファシリテーター」型の授業では、たぶんまとめが大変になります。議論や結果がとっ散らかってしまったらどうしようもないです。それをカバーするのがリフレクションとアニマシオン等の活動だと思っているので、参考までにこの記事を。

今回オンライン授業になったことで、生徒の個別の取り組みを細かく評価できるようになりました。一方で、生徒は枠から外れることを極度に恐れています。だから感想などを書かせても似たようなものになるのかなと考えています。まずはそこから解き放ってあげられるようにしたいなと思い、今は主体的に学ぶための授業づくりに奔走しています。
まだ本格的に授業が始まっていないので、どうなるかはわかりませんが、やれるだけのことはやってみるつもりです。
そのためには皆さまのアドバイスとご支援が必要です。よろしくお願いします。それでは、また。

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