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教壇に立ち続ける ㊱ 今後の授業計画【note限定記事】

遂に勤務校が通常出勤を求めてきました。緊急事態宣言はまだ出ているのに……いや、働けるのはありがたいことですが。どうも星野です。明日にはパソコンが届くので、楽しみに待ちたいと思います。1日1本プロジェクト進行中。いいなと思って頂けたらサポートをお願いします。まじめにお金がないので何卒よろしくお願い申し上げます。minneとFantiaはこちら。

今日のテーマは「オンライン授業後の学校の在り方」です。当たり前のように学校へ出勤して、生徒と顔を合わせて話をしていた、あの世界はとうに失われました。そして現状どんな問題があって、どういう風に解決するのがいいのか。それについて考えてみました。参考にしたツイートはこちら。

私の勤務校はふたつありまして、ひとつは全日(オンライン授業で対応中)、ひとつは定時制です。定時制のほうが通常勤務に戻すとのことで、いよいよ授業が始まるのだと思うと楽しみですが、生徒からしてみれば「面倒な作業をやらせてきた教師にまた教わるのか……」という落胆もあるでしょう(実際、私はちょっとハードな課題を出しました)。しかし高校三年生の生徒たちにとっては、今年は勝負の年です。受験もありますし、就職する生徒も半分います。新共通テストやらe-ポートフォリオなど様々な問題で振り回され、挙句今回の騒動で、かなりの苦戦を強いられることになりそうです。そんな彼らにできるだけ「読み解くための手順」と「基礎的な教養」を伝えるべく、私は教壇に立ち、教え続けることにしました。

しかしこの騒動の後で「学校に行かなくてもいい」と思う生徒も一定数いると思います。そういう生徒にどう対応していくか、いまそこが問われていると思うのです。
学校は「全人的な教育機関」です。単に勉強を教える場所ではありません。生活指導、進路指導、ありとあらゆる側面から陶冶と訓育を行う場です。
しかし「何でも屋」になると教員が潰れます。ただでさえ児童生徒のためにたくさんのことを考え、実行しているのに、そこに必要以上の負荷がかかれば教師は「きつい仕事」という認定を食らい、成り手が減ることは目に見えています。
引用したツイートの中の記事にもある通り、保護者・生徒・教師の間で考え方が大きくずれていることも問題です。本来同じ方向を向いて、連携・協力しながら児童生徒に教育を施さなければならないはずなのに、「休校中に時間割を渡され、仕事があるのに教えなければならず負担である」だとか、「児童生徒が習っていないところをやることになる苦痛」だとか、いろいろな課題が露呈した形になった休校だったと思います。
それを補うために時間数を多くして休みを減らして……というのも悪循環でしかないと思います。私も生徒も、連続して授業する(授業を受ける)のがどれだけ体力と脳みそを使うか、学校関係者にしか分からないことでしょう。定時制の生徒の中には、元不登校児や病気がちな生徒、そして心の問題を抱えた生徒など、様々な「見えない困難」と戦っている子が多くいます。それを夏休み一週間だとか、いい加減現場を見たらどうですか、としか言いようがありません。

私自身は学校に通うことに意味があると思っています。生活リズムの安定と、他者とのコミュニケーションは生活に必須のものです。また、学校で「社会」というものの仕組みや成り立ちを教えることにも意義があると思います。そのためにはスクーリングが必要だと考えます。しかしこの騒動で、「学習そのものはオンラインでもできる」ということが明らかになりました。運用まではできない学校・家庭もあったかとは思いますが、体制が整えばオンラインで授業をしても特に大きくは変わらないと、大体の人が思ったことでしょう。
ですが私は、どうしても対面式の授業にこだわりたいのです。何故かと問われれば、自身のスキルアップもそうですが、「顔を合わせて教えることとオンラインで教えることの両方の強みを活かして授業がしたいから」です。

オンラインで予習し、授業で解説し、オンラインで復習する。このサイクルがあるだけで、定時制の子は特に学習効果が上がると思います。なんせ予習復習の習慣がついていないのですから、ここで訓練しておくしかないですし、オンラインでも45分間画面を見続けることの肉体的な負担と通信料を考えると、みっちり講義をするならスクーリングしてもらったほうがいいと推測するためです。授業での解説では、読み解き方・教養の両輪で教えていく必要があります。多くの方がTwitterで発言されている通り、国語は「文章の読み方・理解の仕方・言葉の扱い方を教える」科目です。そこに異論はありません。私も賛同しています。それを踏まえて、私は今年「批評」に重点を置いて「批評しながら読み解くこと」ではどんな学習効果を上げられるか研究しながら授業を進める予定です。「批評」そのものは昨年も扱いましたが、それを活かしながら「読み解く」ことを徹底的に指導していくことにしました。そのためには講義形式の授業と、適切なフィードバックが必要です。また、自分で課題を見つけさせる活動もやってみようと思うので、ますますスクーリングをしないと授業が成り立たないのです。しかしリフレクションや宿題などはオンラインでも構わないというか、むしろその方がありがたい(こちらも労力が減る)と思っています。そこは棲み分けというか、活用する場面をうまく組み合わせれば効果的だと考えています。

勤務校ではまだまだオンライン授業のやり方が確立していないので、非常勤ではありますが、全力を尽くしてオンラインシステムと向き合っていこうと思います。それでは、また。

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