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実践報告 小学5年国語「歌詞分析」

今担当している5年の国語での、授業実践の記録です。

事前準備等

音楽の先生と相談し、「冬げしき」を題材にすることを決めました。
というのも、3学期に入って最初の音楽の授業で歌うことと、文語のため児童が歌詞の内容を把握しにくいのが悩みである、という話を聞いたためです。
国語科のなかで歌詞の読み取りや情景の想像が出来れば、音楽の授業進行もスムーズにいくのでぜひ、と依頼を受けました。
音楽の教科書をお借りしてざっと読み、文語の中でも難しい表現はこちらで説明することにしました。45分で完結させるためです。
また、「冬げしき」は情景をうたったものであり、人間の感情や考えをリアルに表現した現代の楽曲も取り扱いたかったので、打首獄門同好会「布団の中から出たくない」もYoutubeで視聴させることにしました。
どちらの楽曲でも「妥当に推測できる情景や感情を考え、自分なりの言葉で表現する」ことを意識して授業に臨みました。

実際の流れ

まず「冬げしき」を聴いてみて、わからない言葉をピックアップしてもらいました。
やはり文語表現は難しかった様子だったので、品詞分解をして意味を説明するという文法的な側面からのアプローチをしてみました。
「時間・場所・描かれているもの」の3点について表にして整理し、「冬ののどかな景色や人の営みがわかる」というところをおさえました。
児童から「平和だね」という発言が出たり、「言葉のリズムが一定だね」「定型詩だ!」という以前の学習を活かした発言もあったりと、かなり踏み込んだところまでいけました。
「布団の中から出たくない」は児童の笑いと共感を誘い、「わかる」「面白いね」と好評でした。
こちらは気持ちや考えを描いているね、という話をしたところで、それぞれ児童の好きな楽曲について歌詞分析を行なう段階に進みました。

反省点

突貫工事の授業だったため、準備不足が目立ちました。
「冬げしき」「布団の中から出たくない」にはある程度正解というか、こんな様子(あるいは感情、考え)が描かれているのだと理解しやすかったようでしたが、いざ自分の好きな歌詞を分析するとなると手が止まってしまう児童が多かったです。
選んだ題材が難しすぎたのもあるとは思うのですが、私が「どのように分析したか」の実例をいくつか提示できなかったのも失敗の一因だと感じました。
次回は私が「解釈の手掛かり」を明示したプリントを用意し、児童が慣れ親しんでいる楽曲のなかでいくつか選んでもらい、解釈の違いを交流してもらう時間も取りたいです。
45分では時間も足りず、なかなか机間指導も行き届かなかったので、個別のアドバイスもできなかったのが残念だったので、その時間も確保する予定です。

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星野桃太郎
今後の執筆の糧を頂戴できれば幸いです。お気持ちだけで結構です。