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吉玉サキさんの「山小屋ガールの癒されない日々」おすすめさせてください💛

この頃noteに投稿するよりTwitterでサクッと投稿するくせがついてしまい、noteご無沙汰になっておりました、すみません(*^^*)

そんな私ですが、じっくり書きたい記事ができました!cakesクリエイターコンテスト第二回受賞者の、吉玉サキさんのご著書「山小屋ガールの癒されない日々」の感想です!!!

吉玉さんのnote

この本が発売されたのは2019年の6月ですが、買おう買おうと思いつつ、後回しになってしまっていました。先日やっと購入したところ、夢中で読み切ってしまいました。

cakesの連載のときも、ときどき読んでいたけど、こうして1冊にまとまると、なおいいですね!吉玉さんのシャープでユーモアのある語り口にくすっとするし、何より、自分の全く知らない仕事の現場を知ることができる楽しみ。

この本が素晴らしいのは「山小屋ってこういう仕事があるんだ」ということを丁寧な筆致でわかりやすく詳しく書いてあることのみならず、それを吉玉さん独自の視点で、人間関係なり、仕事の在り方なり、社会での生き方なりをとらえなおしているのがすごく面白い。

私がこのエッセイの中ですごく好きだったのは<チヤホヤされる業務「歩荷」>と<勝手なカテゴライズにモヤモヤ>だ。

前者は、力持ちが試される業務自体の描写にもわくわくしたし、ムギちゃんのやった「あること」について、大笑いしてしまった。とても楽しい回だ。

そして後者のテーマは、吉玉さんがnoteで書かれるエッセイにも頻繁に登場するが、「誰かを勝手にカテゴライズしてその枠に入れない」ことの大切さ。いつも吉玉さんの視点の鋭さと優しさに、はっとさせられる。

でも、本当に2本だけとはいわず、収録されている全エッセイのどれもが、すごーく読んでいて楽しかった。吉玉さんのエッセイは、短いものでも長いものでも、読んだあとに必ず満足感が残る。その技術は、おそらくご本人のたゆまぬ心がけをもってしてできるワザだと思う。

山小屋での暮らしと仕事が、この本を読んでいるあいだじゅう、ずっと目に浮かんでいた。あ、あと好きなのは、まかないでコロッケをつくるとき、キテレツ大百科の歌を歌いながらつくったというエピソード。

これはcakesでも読んだエピソードだったが、本で読んだらまた笑ってしまった。読んだ人がちょっと笑えて幸せになる話だ。

そして「オザケンとバニラティー」はやっぱりぐっときてしみじみする。素敵なご夫婦だ。

仕事もののノンフィクション作品で「こういう仕事とこういう仕事がありまして…」とただ羅列するのは簡単だけど、吉玉さんはそれらの仕事の魅力やどう大切なのかについて、シンプルに、だけど魅力や重要性がとても引き立つ書き方をひとつのエッセイごとにされている。うーん、プロだ。

吉玉さんのこのユーモアとセンスある文章で、たとえば、お仕事インタビュー集なども見てみたいと思った。吉玉さんがいろいろな方に取材をして、その人の仕事の魅力についてまとめる。そんなの、すごくお上手なんじゃないかしら。

この書籍、もっと多くの人に届いてほしい。私はそう思った。この本を面白いと思う人が、まだきっとたくさんいる。吉玉さんの魅力にまだ気づいていなくて、でも気づいたらきっとファンになってくれる人がたくさんいる。

なので、布教の意味もこめて、このnoteを書いている。

吉玉さん、つらつらとりとめなく書いてしまいましたが、私はこの本が大好きです!書いてくださってありがとうございます。

願わくば、この本を愛してくださるたくさんのまだ見ぬ読者の方に、届きますように。

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上田聡子
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