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イギリスで黒猫に横切られると何が起こるのか?

先日、帰宅途中に黒猫に横切られました。

日本では、黒猫に横切られると不吉なことが起こると言われます。

おぉ、、、なんてこった、、、

おれ最近なんも悪いことしてないのに、、、

と思ったのも束の間。

思い返せば、ここはイギリスです。日本の言い伝えがそのまま当てはまるかはわかりません。

気になって調べてみたところ、この“黒猫迷信”は、国や地域、時代によって大きく異なることがわかりました。

実はイギリスでは「黒猫に横切られると幸運の前触れ」とされます。

日本と全く真逆ですが、一体なぜなのでしょうか。

この記事では、そんなささやかな疑問について調べた記事です笑

イギリスでの黒猫

航海と黒猫の関係
イギリスでは「黒猫に横切られると幸運の前触れ」とされるとのこと。その由来を調べてみました。

イギリスは島国であり、海運が経済と文化の中心にあった時代が長く続きました。

中世から近世にかけて、船乗りたちはネズミ被害を防ぐために船上で猫を飼うことが一般的でしたが、その中でも黒猫は“特別な力”を持つと信じられることがしばしばあったそうです。

  • 黒猫はネズミをよく捕るから船内環境が快適になる

  • 「黒いものには邪気が寄り付かない」という魔除け的な発想

こうした実用的・迷信的な側面が合わさり、船乗りにとって黒猫は縁起の良い存在として定着していきました。

確かにイギリスにはネズミが多く、ネズミ対策のために猫を飼っている家庭もあるようです。

米俵からネズミが出てくるという悲惨な事件に巻き込まれた人も知っています、、

結婚式と黒猫
イギリスでは、結婚を控えた新婦が黒猫に遭遇すると「良い夫婦生活が送れる」という言い伝えがあるそうです。

また、ある地域では「黒猫のぬいぐるみ」を結婚祝いに贈ると幸運をもたらすとされることも。

黒猫が新生活の門出を祝福する存在になっているのは、日本からすると意外ですね。

現時点で予定はありませんが、黒猫に横切られたのは結婚のお告げなのでしょうか。(おそらく違う)

パブやお店の看板にも
イギリスの街角を歩くと、「The Black Cat」「The Cat & Cauldron」など、黒猫をイメージしたパブやお店の看板を見かけることがあります。

これは単に可愛いからというだけでなく、店に幸運(繁盛)を招き寄せるという意味合いも含まれています。

日本の招き猫とも近いですね。


日本での黒猫

不吉の象徴?
日本で黒猫が不吉とされる理由としては、江戸時代や明治時代に外国の書物や噂から伝わった「黒猫は魔女の使い」という欧州由来の迷信や、仏教の影響で「黒色=不浄」というイメージが一部にあったとも言われます。

また、夜道で目が光る黒猫を見て“妖怪”のように捉えた昔の人々の恐怖心もあったのではという説もありました。

実は厄除けの存在でもある
一方で、「黒猫を飼うと家が守られる」という言い伝えや、「黒猫は商売繁盛を呼ぶ」という都市伝説も存在します。

これは、黒い色に邪気を払う力があると信じる風習が関係しています。神社の神職やお寺の僧侶が黒い袈裟を纏う例があるように、黒は必ずしも悪い色とは限らないのです。

宅配便の黒猫
日本では、宅配便の企業ロゴに黒猫が採用されていることも有名です。

「黒猫ヤマト」という企業名自体が、“黒猫が大切なものを守り届ける”というイメージから来ているとも言われています。


アメリカの黒猫

ハロウィンのシンボル
アメリカでは、黒猫はハロウィンの装飾によく登場するキャラクターの一つです。

これは、黒猫が魔女や闇の力と結びつくというヨーロッパ伝来の迷信が、アメリカでハロウィン文化と融合した結果と考えられています。

今では「黒猫=不吉」のイメージがポップなホラー演出として広まっている側面も。

人気マスコットとして
同時に、アメリカではペットとして黒猫を好んで飼う人も少なくありません。ソーシャルメディアなどでは黒猫のキュートな姿が拡散され、不吉どころか大人気になっている印象もあります。

映画やドラマのキャラクターとして愛される黒猫(例:「魔女の宅急便」のジジや「サブリナ」のセイラムなど)も後押ししているようです。


ドイツ、フランス、エジプト…世界各地の黒猫事情

ドイツ:方向で意味が変わる
ドイツの迷信としてよく語られるのが、黒猫が横切る方向です。

  • 左から右:幸運

  • 右から左:不運

このように、同じ黒猫でも“どちらから来たか”によって運勢が変わるという、かなりユニークな解釈が残っています。

フランス:富や幸運をもたらす
フランス語で黒猫は「チャット・ノワール (Chat Noir)」。フランスでは、黒猫が“富と幸運を呼ぶ象徴”と信じられており、お金にまつわる運気を高める存在としても人気があるそうです。

19世紀末には「Le Chat Noir(黒猫)」という有名なキャバレーがモンマルトルに存在し、芸術家たちの社交場となりました。そこから、黒猫のシルエットをポスターなどに使用する風潮が広まり、文化的にも定着していきました。

エジプト:神聖視された古代の名残
古代エジプトでは、猫は「バステト」という女神の化身と考えられ、神聖視されていました。黒猫も例外ではなく、邪悪な霊を追い払う力があるとされてきました。

現在のエジプトでも、猫を大切にする文化が根強く残っており、黒猫に対してもポジティブなイメージを持つ人々が多いと言われています。


黒猫は文化を映す鏡

こうして見ると、どの国でも何かしらの特別な意味づけをしている一方、黒猫への評価は場所と時代によってまったく変わることが分かります。

  • イギリスやフランスでは「幸運」の象徴

  • 日本やアメリカ(特にハロウィン)では「不吉」とされる場面もある

  • ドイツでは「横切る方向」で意味が違う

  • エジプトでは「神聖視」される存在

黒猫に対するイメージは、人間が抱く“未知への恐怖”や“神秘への憧れ”などが濃厚に反映された結果なのかもしれません。

夜の闇に溶け込む黒猫の姿は、見る人によって「可愛い猫」にも「不吉な魔女のしもべ」にも映ります。

現在、猫好きの間では「黒猫は可愛い」「ミステリアスでクール」といったポジティブなイメージが急増中という話も。

特にSNSで黒猫を飼う人が増え、艶やかな毛並みや金色の瞳に魅了されるファンが後を絶たない状況らしいです?たぶん。

もし、あなたがイギリス旅行中に黒猫がサッと足元を横切ったら——それは「幸運のサイン」と喜ぶのがイギリス流かもしれません。


終わりに

黒猫が道を横切るシチュエーションひとつをとっても、そこには地域の歴史や人々の信仰、社会的背景が詰まっています。

文化を比較することは新たな発見に繋がりますし、その際に現地の言い伝えや迷信も調べてみると、旅などももっと楽しくなるかもしれません。

結局のところ、黒猫が不吉か幸運かは「信じる人がどう受け取るか」に委ねられています。

それは黒猫に限らず、あらゆることに言えますが。

もしあなたの前に黒猫が現れたら、どう捉えるかはあなた次第。

迷信を信じるか信じないかもあなた次第です!

日常のふとした瞬間が、問いと学びをもたらしてくれる。海外生活の面白いところです。


参考文献・リンク

  • “Cats and Witches: How Did Black Cats Become a Halloween Icon?”(Smithsonian Magazine)

  • “Why Are Black Cats Considered Lucky in Britain?”(Historic UK)

  • “Chat Noir: The Poster Art of Théophile Steinlen and Its Influence on French Culture”

※本記事は現存する複数の歴史資料や迷信に関する文献を元に再構成し、一部は伝承ベースのエピソードを含んでいます

※記事内の画像は全て生成AIで生成しています。

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Hoshi
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