『日本経済学新論』を読む
はじめに
2019年 元号が、平成から令和に改められた。
それも束の間、2020年(令和2年)には 新型コロナウィルスが世界的に感染拡大した。
しかし、それ以前から 世界経済には不吉な予兆が現れていた。
IMF(国際通貨基金)の世界経済見通し
2020年1月改定:2019年の世界経済成長率2.9%(2017年時点の推計:3.8%)
理由:中国などの振興国経済の成長鈍化
IMFの世界経済見通し
https://www.imf.org/ja/Publications/WEO/Issues/2020/01/20/weo-update-january2020
日本経済
20年以上 続く長期デフレ
2019年10月:消費税10%へ引上げ
2019.10〜12期 実質GDP:前期比▲1.8% 年率換算▲7.1%
個人消費と設備投資の減少
『10%消費増税が日本経済を破壊する』
藤井聡 著 (晶文社)
https://www.shobunsha.co.jp/?p=4896
『日本経済学新論』中野剛志 著
ちくま新書 (2020.05.10)
【ブックレビュー】
http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480073143/
著者【中野剛志】wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E9%87%8E%E5%89%9B%E5%BF%97
渋沢栄一・高橋是清・岸信介・下村治について
【渋沢栄一】wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%8B%E6%B2%A2%E6%A0%84%E4%B8%80
【高橋是清】wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E6%A9%8B%E6%98%AF%E6%B8%85
【岸信介】wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%B8%E4%BF%A1%E4%BB%8B
【下村治】wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8B%E6%9D%91%E6%B2%BB
【四人の共通項】
状況や環境を無視した合理主義的思考、とりわけ輸入学問を鵜呑みにしたような理論を嫌悪した。
過去の歴史に学ぶ
過去の経済思想に学ぶ
ある「経済理論」に基づき、ある施策が発動される。その結果、当初の計画どおりの結果が得られなければ「理論」の修整が行われる。
経済政策と云う「実践」の中で、新たな「経済理論」が構築される。
理論を鵜呑みにせず、常に「実践」と「理論構築」を繰り返すことが大切だと思います。
「理論」は、実践の先に存在して実践を決定するモノではなく、「実践」の中にある。p.22
渋沢栄一:中庸の徳を重んじる。
高橋是清:政治は主義ではなく実際である。一方の主義に偏ることなく、専ら事の宜しきに応じなければならない。
岸信介:自由主義経済と計画経済のバランス。
下村治:プラグマティズム = 節度
この四人は、いずれも激動の時代を生きたが、状況や環境が変化したり、実践を通じて自らの判断の過ちに気がついたりすると、柔軟に見解を変えることが出来た。
【参考】
経済学の流れ【経済学】wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%8C%E6%B8%88%E5%AD%A6
古学で言う「活物」と云う世界観を共有していた。
「活物」goo国語辞書
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E6%B4%BB%E7%89%A9/
2020.06.18
2020.06.19 加筆