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【読書百遍】『非営利組織の経営』
必要とする時に、必要な事柄のページを改めて読み直す。
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P.F.ドラッカー 著 上田惇生 訳
ダイアモンド社 (2007.01.26.)
【はじめに】
非営利組織とは、政府機関からなる公的セクター、民間からなる民間セクターと並ぶ第三の領域の社会的セクターとしての領域です。
P.F.ドラッカーは、社会的な存在としての人間(ヒト)は、社会自らが機能する社会を必要とする。と説いています。
そこでは、人間(ヒト)としての位置づけと役割が与えられる。
それがコミュニティであり、コミュニティの役割を果たすものが非営利組織である。pp.241〜242.
非営利組織を取り巻く環境は、近年 変化しているが、基本的な部分について読み直してみた。
【ミッションについて】
非営利組織とは一人ひとりの人と社会を変える存在である。
したがって考えるべきは、どんなミッションが有効であり、どんなミッションが無効であるかである。
ミッションの価値は文章の美しさではなく、正しい行動をもたらすことにある。
(p.2より)
ミッションは行動本位
リーダーが初めに行うべきは、自らの組織のミッションを考え抜き、定義する ことである。
ミッションは行動本位たるべきものである。さもなければ単なる意図に終わ る。ミッションとは、組織に働く者全員が自らの貢献を知りうるようにするも のでなければならない。
pp.2〜4 .要旨
ミッションの具体化
ミッションそのものは永遠のものでよい。
しかし、目標は具体的でなければならない。
仕事は、ひとつ追加したならばひとつ削除しなければならない。
人はそれほど 多くのことができるはずがない。
pp.5〜6.要旨
ミッションの三本柱
重要なことは強みによる成果である。
なすべきもののうち、うまくいっている ものをさらにうまく行わなければならない。
第1に問うべきは、機会すなわち「ニーズ」は何かである。
第2に問うべきは、われわれの「強み」(人的資源・資金・能力)にあっているかである。
第3に問うべきは、何を大事に思うか。つまり価値を信じ「約束」する。
この1・2・3の三本柱が不可欠である。
pp.6〜8.要旨
【非営利組織に必要なもの】
1) プランニング
2) マーケティング
3) 人
4) 資金
非営利組織のマーケティングは、販売とはまったく違う。
非営利組織マーケティングは、目に見えない「価値」を提供する。
そのためにマーケティングリサーチと云う道具を使う。
非営利組織の資金源は「募金」
「募金」とは、ニーズの大きさを訴えて資金を集めること。
非営利組織の理事は、組織の主旨に賛同するだけでなく、自ら資金源開拓をする。
寄附者に報告し、納得してもらう義務がある。p.63
そのためには、第三者評価機関の評価が重要になってくる。
pp.58〜64.要旨
【自己開発に力を貸す】
最高の自己開発は、他人の自己開発に力を貸すこと。p.233
特にビジョンと目標を明らかにさせることだ。p.234
燃え尽きを防ぐにはさらに働くことだ。p.235
【自らを成長させるということ】
自己啓発は哲学でも願望でもない。
それは、人としての成長である。
同時に、貢献の能力の向上である。
「貢献」自分ではなく、社会の課題からスタートする。ニーズと機会に自らの能力と強みをマッチさせる時に成果が得られる。
方法の一つは「改善」
もう一つは「イノベーション」
能力の向上のための方法として「自己採点」がある。
pp.236〜240.要旨
【前回 読んだ時】
▶ 従来(1950年代まで)非営利組織にとってマネジメントと云う言葉は、決して適した言葉ではなかったようです。
▶ 近年、非営利組織の活動からマネジメントと云う言葉が注目され出しました
具体的な課題は
1) 寄付者を参画者にする
2) あらゆる人に絆としてのコミュニティと目的の共有を与える
貢献 = 満足度の向上
まえがき pp.7〜11.より
【参照】
『非営利組織の経営』P.F.ドラッカー著 上田惇生訳 ダイヤモンド社
Noteマガジン【NPO】
2022.10.25.
ちょっとモヤモヤがスッキリ。