「軽い気持ちのツイートで知らぬ誰かがプチ炎上」は、現代版「風が吹けば桶屋が儲かる」
渦中にある騒動の「良かれと思ってリツイート問題」については先日書いたとおりですが、その続きのような内容です。
迷子になりそうなので結論から言うと、こんな時代になってしまったので(ここが重要)、発信者が一番色々なことを考えて、配慮し、そして全員に対して優しくないといけないな~と思います。
発信者の"気配り力"が問われる時代です。
誰の、何に、どこまで配慮するか問題
昨日、カフェの方のTwitterアカウントで、こんなツイートに言及しました。
「旦那がスタバに行ったら、カップに"#STAY HOME"って書かれてたwww」
このネタ自体が面白いかどうかは一旦置いておいて、この軽い気持ちのツイートで得をするのは誰でしょうか?また、損を被るとしたら誰でしょうか?
(ちなみに今確認したところ、このアカウントは非公開設定に変更したみたいです)
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これ、どう転んでも最終的にはスタバの大損ですよね。
今この状況において少なからず破壊力のある「STAY HOME」というメッセージを「スタバのパートナー(スタッフ)が書いた!」となれば、企業イメージに傷が付きます。
そもそも、この手書きの字は本当にパートナーさんが、パートナーさんの意思で書いたものかどうかもわかりません。
僕も経験があるのでわかりますが、カップの文字は依頼すれば極力リクエストに答えてくれます。「#STAY HOMEと書いて」と言って書かせて、そしてこの状況になっていたとしたら……だまし討ちも良いところです(文字の依頼は混んでいないときを選ぶなど、十分に配慮しましょう)
もちろん、このツイートの投稿者が自分でカップに書いた、という可能性もあります。
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また、目先の対応でいえば、以下のようなタスクが追加されることが想定されます。
・当該店舗、従業員の特定→事実確認
・「ツイートがあった件について…」というリリースの発表
・各媒体での謝罪、説明
本来やる必要がなかった、生産性ゼロの完全に"ムダ"なタスクです。
世界的大企業が、一市民の気軽なツイートによって、ここまでしなければいけなくなるリスクがあります。
今はもう、そこまで配慮をしなければいけないのです。
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多分、ツイートした本人は「まさか、こんなことになるとは…」と思っているでしょう(だからこそ、アカウントに鍵をかけて避難したのだと思います)
これが今この時代の恐ろしいところで、自分が思っている何倍もの規模感で個々人の発信力が高まっているのに対し、一人ひとりの意識がまだついてきていません。
そして、そのことに気づくのは、手に負えないくらい火柱が大きくなってから…というのがほとんどです。
リツイートは、スナック感覚で承認欲求を充足する方法
この「リツイート」という機能は上手に活用すれば多くの人の役に立つ反面、本当に恐ろしくて、ツイートが拡散され、広がれば広がるほど自分のした発言(ツイート)が認められた気分になり、承認欲求が満たされます。
最近、この「リツイートによる承認欲求充足」にも2種類があると、僕は見ています。
先ほど紹介したスタバの例は、自分のツイートがリツイートされて充足感を得る直接型でした。
自分(の発言)が注目されて嬉しい。これはなんとなく理解しやすいものです。これが1つ目。
そして新たにできた2つ目が「間接型」です。
(本人の名誉のためにIDなどを隠しています)
他人の「バズリかけている(多くの人に広まる直前)」ツイートが、もっと拡散するようにリツイートしたり、影響力のあるアカウントに紹介するなど働きかけて、その結果で充足感を得る。
「アシスト型」と言っても良いかもしれませんが、このような形で承認欲求を満たそうとする人も出てきています。
ただ、やっていること(感覚)的にはそんなに新しいことではなく、多分心理としては「クラスメイトの悪事を担任の先生に告げ口する子ども」と同じだと思います。
まとめ…こんな時代になってしまっているからこそ、発信元が細心の注意を払うしかない
Twitterを、リツイートを、こういう用途で使えるようになってしまった時代。
そのことについて文句を言っても仕方がないので、あと僕たちにできることは「自衛」です。自分はもちろん、他の誰も傷つかないように気を配りながら発信することです。
昨今のネットいじめもそうですが、顔が見えなかったり、相手の反応が分かりづらかったりするので余計に気軽に出来てしまうのですが、スマホの画面のその先には、生身の人間がいることを忘れてはいけません。
僕も日々、反省です。気をつけながら発信します。
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一方で、自分の周りの人を守るという意味では、そもそもこのようなツイートやリツイートをする必要がないくらい、現実社会で承認欲求を満たしてあげる必要もあるのかなぁと思います。
同志社大学の太田肇教授もおっしゃっていますが、このような行動は「認められなければ」という、ある種の強迫観念から来るものもあるので。
https://www.news-postseven.com/archives/20190216_870199.html
https://twitter.com/horiken_ss
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