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詩集ー03

93
詩集です
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記事一覧

【俳句】『青麦』

青麦を踏みし人とも卒業す 春の川日々の中こそ満ちてくる 雪しろや土手の草みななびいてる …

塚田淳彦
2年前
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詩『出航』

●未定形の希望を失せぬまに探り当てていく出航となりぬ 私の希望はいつもぼんやり 私の希望…

塚田淳彦
2年前
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詩『リクエスト』

昨晩のラジオ番組の 反戦歌 クラスメートのリクエストと知る 同世代で同じ学校で同じクラスの…

塚田淳彦
2年前

詩『二つのレンズ』

二つのレンズの焦点が一致する ひとつの画像が浮かびあがる そえは二つから得られたものだ 二…

塚田淳彦
2年前
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詩『受け入れる街』

春には新人たちが集う街 いつでも誰でも受け入れる街 強い風が吹いている日 照り返しが強い夏…

塚田淳彦
2年前
1

詩『世間体』

僕は常々、思う事がある 常識から抜け出てみたい もし、常識が足かせになっているなら それを…

塚田淳彦
2年前
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【自由律俳句】『花』

橋渡り来れば柳街 正確すぎり花時計 ユリカモメ 忽然と大地生み 2つの蕊もあるという 視覚ができて色ができ 花があるから生きられる 悠然と 秩序正しく淫らに #自由律俳句  #俳句  #詩  #短歌 #一行詩

【自由律俳句】『雪』

雪あかり 兎の足跡残る初雪や 白鳥の声あちこちに デジタル時計の音 清明な川に足をつけ 象も…

塚田淳彦
2年前
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【自由律俳句】『航海』

ホタルイカ命の塊が光る 開ければ秋 煌々と月ある寺仰ぐ 泣き寝入りもあり ネックレスの似合う…

塚田淳彦
2年前
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【自由律俳句】『みぞれの朝』

ざわついて落葉 フクロウは人寄せぬ 長き夜のコンサート 水きりの波紋の中に在る落葉 浮きつ…

塚田淳彦
2年前
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詩『見取り図』

世界の見取り図の中で僕は迷う そこは迷宮 見取り図の中では誰も挨拶しない 僕は何を目的に、…

塚田淳彦
2年前
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【自由律俳句】『冬眠する花』

漁火がひとつ灯り 夜がひとつ生まれる ヒガンバナ咲く夜 凛として月 ハルジオンが眠る冬 大陸…

塚田淳彦
2年前
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【自由律俳句】『佐保姫』

佐保姫が立寄りて春 風暮れる 朧月夜 風車は虹作り ふらここに一人乗る女 海辺に低く合歓の花…

塚田淳彦
2年前
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【自由律俳句】『キリギリス』

海鳥ゆるり 波を見て飽きず 満開の花散し飛ぶ鳥 真夏日に海暮れる 雨止んでキリギリス鳴き始め 波に波、重なる 縄文杉 やがて秋茜 うっすらと透明な夕暮れ #自由律俳句  #俳句  #詩  #短歌 #一行詩