塚田淳彦
自由律俳句2
短歌です
詩集ー04です
詩集です
薄曇り夕べに響く耕運機 鞦韆に影あり人の影は無し 春の暮街のチャイムを連れくる 春園パンジーの一山ありて 夕暮れの雲流れつくポプラの樹 葉桜や時の行方を探すこと 新緑や吊り橋白く谷を越え 春風の空に舞う鳥穏やかに 春の星すでに消え失せ失せチリヌルヲ 夜桜に語りをひとつ残しけり そちらからこちらにくれば春の闇 てのひらでぎしぎし取れば溢れる実 鉄橋に春さしかかる信濃川 3月の時計は音も無く 春分や縁日の面はセルロイド 新年の夢追いかけて雪の果て
問題は語句のストック 思いのストック ひとつ来る夜に花束 遠山の雪眺めつつ共通の予感 二つが重なる部屋の影 距離は2千年と1m バラを置きここが二人の中間点とテーブル超しに言う その程度の優しさ #短歌 #俳句 #自由律俳句 #詩
二十歳に名前が変わり「成人」となるこの国の唐突な夜 異臭放つ白衣を着てオーケストラの練習するみな同じ白衣 マイナンバーカード申し込み期限迫るとは誰の事かと思いしや我も該当 ひとりは最終バスひとりはⅠ台前にのるその程度の優しさは最後に残る 遠山の雪眺めつつ共通の予感を言葉にできず1時間過ぎぬ 時計は現在で針だけ8時間後に移動させ変わらぬ自分を確認す 朝、会社で「うぃーす」と言われて健康な一日かもしれない 駅まで小学生に「おはようございます!」と大声で言われて健康な
ひとつ読むふたつ読む詩集は限りなくある 落ちてきた天使は来た道をたどって天に帰るそこを曲がって うすっぺらな世界と言いたくてマップを印刷したら複雑な世界が見えてしまった 無味乾燥な世界に干からびた言葉と歪んだ世界がスマートフォンに転がっていた 半歩進んだ世界を見たくて一歩を踏み出す 一歩進んだときの景色が見たくてドアを開ける ドアを開けたら僕の後ろ姿が見えた 振動が同時並行に流れて景色が同時に流れ 時間が平行に流れ二つの世界が生まれる パセリを噛んだ午後まる
3月の時計は音も無く 如月の海の藍色空の音 縁日で売られていた 青色に着色されたヒヨコと僕 ハリネズミからハリを抜かれて お面はセルロイド 真綿のような世の中 #短歌 #俳句 #自由律俳句 #詩
心積もりはしていたつもりなのに「いつか」は「突然」やってくる 伝統の春祭り700年間私を見続けて頂き感謝します空飛ぶ天狗にも 春雨に濡れているあなた20%の降水確率で傘を持つのに 降水確率80%では傘を持たないと決めた人生なので濡れてばかり 最後の2時間は「どうぶつの森」に没我いついなくなったの心の中から サヨナラの時間は角砂糖午後のコーヒーに揉まれながら消えていく サヨナラは一日の終わりだったけど今日のサヨナラはあなたとの時間 枝毛が多いのは苦労のせいそれとも
バトンを落とすという終わり方もひとつだ 三段跳び走者空中を3回走り着地する 今日は登坂に見える100m走予選2組 「今こそチャンスです!」だから今こそ、チャンスだ 私の言葉が不足気味なのは偏食だからだと思うことにした 「ただいま」と「おかえり」の選択が分からなくなったのも二人だから 時計をつけないことがポリシーだとしても遅刻の理由にならないと思う #自由律俳句 #俳句 #短歌 #詩
サザンの音符の1音にいつつ以上の桑田さんに驚愕 遠くにヨットが夕日に消えて一番星が見るところまで二人は遠かった そめいよしのという柔らかさにもたれかかるあなた 「最寄り駅から10分の夢」が有ります不動産 「中途半端通り」は「銀座通り」でもなく「駅前通り」でもない「中途半端通り」 月光の軽さで人は舞い上げられ踊りに出る毎夜毎夜 園芸家になって現れて枯れたカポックを生き返らせて帰っていく人 買い物袋にサボテンを入れて帰宅する土曜の午後 植物に肥料や水やりと日課にし
想いをはせるとは自分を忘れることと気づく 強い目で仕事の矛盾をついてくる新人おり20年前の自分を思い出す アブラゼミ鳴く季節に仕事先に出るということはハンカチ3枚は必要 シューズ履きドアを開ければ昨日までの事ドアの外 真新しいスーツに着替えて通勤電車に慣れるころ時間の拘束に気づかされる 貴重な文字の時は鉛筆で書くと君が残した文字は永久保存 ここから再スタートする地点とアプリを開いて印をつける東京新宿 人って変わるんだそういう君も変わってきていると気づいている?
鐘霞多摩丘陵に沁みていく 春の川えびは揺るがず泥つかむ 若芝にボール転がり小雨降る 春時雨ここにも一人囁いてる 木苺を含めばはるか山路暮れ 朝焼けの光とともに植木市 大樹あり日陰ずらして苗木植 峠まで街灯ひとつ春の月 夜桜や夜明け前での花吹雪 仰ぐ木の芽にうつる白天守閣 車窓には霞ばかりのラッシュアワー 五加茶の潜む香のお茶となる 夜露に汲まれる月のつややかさ #自由律俳句 #俳句 #詩 #短歌 #一行詩
自由律俳句『七草』 皮表紙の匂 無邪気な光子 波の深淵に光なく 仏の座 七草を呼ぶ 涙の深淵に悲しみなく 葦簀の河原 鳥は帰り鳥は来る 薄い紙の匂 無邪気な春 時の深淵に時が生まれ無邪気に遊んでる #自由律俳句 #俳句 #詩 #短歌 #一行詩
ブランコの揺れるは風の気のように 青春は例えば憂う春の雨 木瓜紅く遠き街まで続く道 就職の面接間近鶴帰る 残雪の作る影絵は馬の影 #自由律俳句 #俳句 #詩 #短歌 #一行詩
人が見る四月の春と我が見る四月の春と未来の違い 赤ん坊のように数歩しか歩けないけれど行ける場所が一か所だけある 街という字は偽りでそこには誰もいなかった本当の心を持った人が 行き詰まりってこうなんだと思う仕事に出会う金曜日の夜 たちどころに気持ちが変わる人なんだと雨降りに思う そこにいるからと言って心は彷徨っている行き場の無い沈黙 #自由律俳句 #俳句 #詩 #短歌 #一行詩
鳥長く鳴き飛びにけり別れ霜 若鮎の泳ぐ清流生みし山 芽吹く山黄色帽子のハイキング 永日の牛の石像鼻が照る 松の木に薄い擬態の春の蝉 きんせんか視界にひとつ灯りあり #自由律俳句 #俳句 #詩 #短歌 #一行詩
情熱の行き先を尋ねる相手は自分と思えど僕も知らない情熱の行き先 職場にいるだけで仕事と言えず仕事をしていても職場とは言えないリモート 残像だけ見つめても実像は見当たらず風に揺れるカーテンのよう 清濁を合わせてみたけれど濁だけで溢れて清まで届かない 朝の太陽は夕日になる頃光の種類を変え人はみな優しくなる 海の家に生まれ海に育ち潮の香りを胸に留めてる男なり 涼風を心の糧に生きている嵐は沖にただ過ぎていく 初めてのおつかいを見て自分よりうまい行動悔し涙よ 先輩との同
・研修は絶対におしゃべりを止めない新人と絶対に止めさせたい原人の戦い ・「中堅社員研修」は「手練手管」の強者ぞろい僕もそのひとり ・研修の成果を何で測定するのか測定できるのかいつものしがらみ ・講師に怒り椅子を蹴って出ていった「中堅社員」は戻らなかった研修と会社に ・明確な手応え無いままの20年に2000人が研修を巣立つ ・研修の目的を素早く見つけひとりで解決した社員は転職したよ ・「明日から」という目標の立て方は「今日はやりません」という最大の意志表明 ・新し