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見返りを求めていた、わたし

きゅんきゅんする思い出がないバレンタインデー

わたしのバレンタインでの出来事は
会社でチョコを配る習慣を自ら止めたこと
当然、他の女性職員から顰蹙を買った

義理チョコとは言え
可愛いラッピングのチョコはそれなりの値段がする
プラスして、ブランドだと
わたしの食費を削る羽目になった

だけど、これも円滑な職場環境を維持するため
…わたしの独りよがりな考えだった

同じ部署の女性の先輩は
お得用チョコを買ってきて
小袋に3個ずつ詰めると、リボンをかける

同じ配るにしても、ホワイトデーのお返しが
先輩とわたしは同じもので
バレンタイン3年目で、アホらしさを覚えた

先輩はエビでタイを釣る
わたしはエビでエビを釣る
なんだ、この差がない物々交換は

先輩はホワイトデーバブルを露骨に喜んでいた
わたしは斟酌の仕方に納得しなかった

バレンタインやホワイトデーは
気持ち重視だと頭では理解しながら
もらった男性社員の奥様の負担を考えない
見返りを求めていた自分に立腹した

バレンタインがお中元やお歳暮のようなご時世
愛を形で示す、バレンタインデー
愛を示し返す、ホワイトデー

片想いが両想いに変わりますように
恋が愛に変わりますように
双方が多幸感で満たされますように

…無関係な人間が見返りを求めず、願う



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