協調か我が道を行くかの違い
会社における個人差の価値観、二手に分かれる話。
先日、友達から
「研修に行くんだけど、研修先の人が駅から遠いから迎えに来てくれるんだって。
でも、駅から会場まで1時間半でさ。
お車代やガソリン代を現金で渡すのもいやらしいし、何か気持ちだけでもお渡ししようと思うんだよ。
なにがいい?」相談を受けた。
友達は3千円相当の焼き菓子を手土産にした。
そういえば、
「何かの施しを受けるから、お返ししよう」派と
「相手の好意でしょ」派で分かれてしまう。
わたしは前者で、気持ち的には貸し借りはゼロにしておきたいと考える。
なぜなら、またお願いしやすいから。
友達が困っているときは、ここぞとはがりに
日頃の感謝を返そうと考え、行動する。
友人が会社の愚痴を言うのを聞いていると、
相手の無神経さへの不満が多い。
「うちだって旦那や子どもがいるのよ。
いくら世間が連休だからって、周りに聞かず、
連休を丸々休むもの?配慮がないよね?」
「連休明けに礼を言ってくれとも思わないの。
だけど、『何でアレをやってくれてないの』
連休は人手不足なのに休んで、先に文句を言うってどんな神経してんのよ」
「アレもコレもできないって言うからやったのに
『完璧じゃない』って不満言う?
じゃ、自分がやればいいじゃんね」
「自分はトイレットペーパーを芯だけにして出るのに、交換しない人の文句は言うのよ。
だったら自分も交換すりゃいいじゃない」
周囲への配慮や感謝の気持ちが欠けている人に対する不満は多くの人が共感できる部分で、
人間関係は相互理解や思いやりが大切だが、自己中心的な行動が悪目立ちするので、そうした人との関係は難しいと感じたりする。
しかし個人主義も皆がそうなら、個人の裁量で自由な関係が築ける可能性を秘めている。
昔々の長屋文化。
お醤油を借りたら、お味噌を貸す文化。
やってもらったら返すことでプラマイ0にする、
お互い様文化が根付いている気がしてならない。
メンドクセー!
はあ?
まるで「してやったんだから」って、
損得勘定で人の権利を迫害してくる人、嫌い!
アタシはアタシなのよ、権利が大事なの。
神経質な人って付き合えないわ。
だから一匹オオカミって好きなのよ。
あの人たち、利他的行動ができないのかしらね?
集団行動ってイヤなのよ。
アタシって空気が読めないと責められるけど、
権利は権利でしょ?
……という人もいる。
気遣いするのが常識と権利優先が常識と、
どっちが正しいなど、わたしはジャッジしない。
しかし2つのタイプがいて、
どちらと働きやすいかは一目瞭然。
孤立しやすい人は権利優先型に見受けられる。
人間関係において、個人の価値観や行動の違いが大きな影響を与えることは興味深い。
友達の話から、
「お返しをすることで関係を円滑に保ちたい」という「貸し借りゼロ」タイプと、
「相手の好意を素直に受け入れる」タイプがいるのが分かる。
前者は、特に日本の文化に根付いた
「ギブアンドテイク」の考え方を反映しており、
相手への感謝の気持ちを重んじる。
一方で、周囲への配慮や感謝が欠けている人の言い分も共感できる。
周りの顔色を見ながら気を遣うのは、人間関係を複雑にし、ストレスの元になる。
結局のところ、権利を主張することと周囲との調和を保つことのバランスで、この釣り合いをどう取るかは個々の性格や価値観によって異なるが、
互いに期待しないことで、
無難な関係を築けるのではないかと思う。