Gakken『大奥のすべて 衣装・御殿・全職制』
目の保養を求めている方におすすめの本です。
大奥の女性たちが実際に着用したとされるお着物の写真にうっとり…。
布地も織りも染めも刺繍も贅の限りが尽くされて、まるで日本画の傑作を身に纏っていたかのよう。
髪型も、その女性の階級等に応じて、「おすべらかし」「片はづし」「燈籠鬢しの字髷」など多種多様。
髪飾りも化粧道具も調度品も豪華。
大奥でこのように美が競われる一方、きっと庶民は苦しい生活を強いられていたのでしょうが…、その美しさにはやはり溜息がもれます。
と、このように華やかに装っていたのは、ごく限られた女性たち。
いくら大奥といえど、全員が着飾っていたわけではありません。
下働きの女中たちは力仕事や雑用がしやすいように丈が短い木綿の着物をたすき掛けしていたそうですし、大奥と表を行き来した「御坊主」と呼ばれた女性たちは頭を坊主にして男性の格好をしていたそうです。
それぞれの女性たちがどんな思いでお互いを見ていたのか…、実に興味深いです。
羨望か、嫉妬か、それとも無関心か…?
また、大奥で起こった血生臭い事件の数々にもゾーッとしました。
現代まで伝わっている事件だけでもかなりの件数がありますが、揉み消されて秘密裏に処理されたご遺体もかなりあったのでは…?
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