作…岡田よしたか『ちくわのわーさん』
こんばんは。
ゆる〜い雰囲気でリラックスしたい方におすすめの絵本をご紹介します。
わたしはまずこの絵本の表紙に惹かれました。
表紙には、口笛を吹きながら歩いていく、ちくわの姿が描かれています。
「なんでちくわが口笛を吹くの? 手足もないのにどうやってちくわが歩くの?」と興味をかき立てられてページを開くと、そこには、ちくわが一人で(一つで?)ベンチに腰かける姿が!
その哀愁漂う感じが妙に面白いです。
ストーリーはというと、ちくわのわーさんが歩いていく道中で色んな生き物や食べ物たちと交流する、というもの。
ちなみにわーさんは関西弁!
果たして、わーさんのもととなった原材料が関西で作られたのか?
或いはわーさんを形づくった製造元が関西にあるのか?
謎です。
極めて謎のちくわです。
さて、わーさん、ちくわだと思って舐めてもらっちゃ困るゼと言わんばかりの凄まじいクシャミをします。
わーさんのクシャミで、犬1匹とネズミ2匹が吹っ飛ばされます。
そこへ、スパゲティーとマカロニのきょうだいが、これまた歩いてやってきて、みんなで口笛を吹き、踊り出します。
…この続きは是非読んで確かめて下さいませ。
わたしはこの絵本『ちくわのわーさん』で初めて岡田よしたかさんの絵本に出会ったのですが、凝り固まった思考をほぐされていくような感覚になりました。
物語の意味をじっくり考えさせる、いわゆる大人のための絵本と違い、ちくわのわーさんが歩いて行くという単純明快なストーリーなので、よりライトな味わいを求める大人にもおすすめの絵本です。
ストーリーのオチも綺麗にキマります。
余談ですが、わたしの実家では、この絵本の所在がわからなくなると、「あれー? わーさんどこに歩いて行ったの?」と言いつつ、みんなでこの『ちくわのわーさん』を探します。
今のところ家の中でしか発見されたことがありませんが、わーさんが家の外へ歩いて行かないように気をつけます。
↑著者の他の作品『うどんのうーやん』のレビューはこちら。