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pasteltime
著…ジャクリーン・ウッドソン 訳…さくまゆみこ『あなたはそっとやってくる』
初恋の嬉しさ。
照れくささ。
そして、恋する二人の肌の色の違いがもたらす、周りの人々のざわめき。
それらが複雑に織り成す物語です。
あたたかいのに、哀しみも潜んでいて、グッときます。
※注意
以下の文は、結末までは明かしませんが、ネタバレを含みます。
肌が白い女の子・エリー。
肌が黒い男の子・マイア。
二人は出会ったばかりでしたが、
彼の髪にふれてみたい、彼の顔にふれてみたい、と私は思いました。ちょっとのあいだ、私たちは見つめあっていました。何も言わずに。初めて会ったという気がしなかったのです。私は目をしばたたき、とつぜん恥ずかしくなって、目をそらしました。
とエリーが思うシーンがあって、これを読んだわたしはドキッとしました。
素敵ですよね。
ごく自然に「ふれてみたい」と思える人と巡り会えたなんて。
まるで、魂と魂がとけ合うかのよう。
また、
その子のことはわかるような気がするんだ。心の中が見えて、なんでもわかるみたいな。アホなこと言ってるのはわかってるけど……。(中略)だって、その子のこと、知らないんだぜ。その子の名字だって知らないんだ。(中略)でも今日クラスでとなりにすわってたら……なんていうか……なんだか、おれたち、いつもとなり同士にいるべきじゃないかって思っちゃったんだ。なんでだかさ。
とマイアが考える場面もあって、これにもドキッとさせられます。
恋する二人には、肌の色の違いなんて関係ない。
好きな人のそばにいたい。
願うのは、それだけ。
好きな人と過ごせるどの瞬間も、かけがえのない宝物。
〈こういう方におすすめ〉
切ないラブストーリーを読みたい方。
〈読書所要時間の目安〉
二時間くらい。
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