【答え合わせ編】2021年本屋大賞予想してみた①
1月21日、本屋大賞候補作10作が発表になりました。
ので、好き勝手言ってみる。
意外なのが入ってきたなという印象。
特に『推し、燃ゆ』『オルタネート』は意外でした。
というか『オルタネート』読んでな……ガフッゲフッ
前回の記事です
照らし合わせてみます。
堅い、と紹介した6作のうち、
〇『滅びの前のシャングリラ』
〇『犬がいた季節』
〇『この本を盗む者は』
〇『52ヘルツのクジラたち』
がノミネートされました。
ノミネートされなかった、『水を縫う』。これは寺地はるなさん良作連発しすぎ問題があったかな……。
『希望のゆくえ』(2020年3月新潮社)を皮切りに、
『水を縫う』(2020年5月集英社)
『やわらかい砂のうえ』(2020年7月祥伝社)
『彼女が天使でなくなる日』(2020年8月角川春樹事務所)
『どうして私はあの子じゃないの』(2020年11月双葉社)
の5作を発表されています。
書店員に寺地さんファンは多いと思いますが、いっぱいありすぎて本屋大賞どれに投票したらいいかわからん\(^o^)/状態だったのではないでしょうか。それぞれに良いところがあって、私もどれも好き……これは迷う。ちなみにうちの娘のオススメは『水を縫う』で、私のオススメは『どうして私はあの子じゃないの』かなぁ。
寺地さんの作品は、読みながら自分の過去やら苦手やらバックボーンと痛烈にリンクすることがあり、登場人物の「誰」の「どこ」に琴線が触れるかで好きな作品がきっと違ってくると思います。
全部いいので全部読んでどうぞ。
もう一つが、『きのうのオレンジ』。
私これ堅いと思ったんだけどなぁぁぁぁ。
作品の良さももちろんですが、これは集英社さんのプロモーションも面白くて、プルーフ(発売前に一部書店員に配布される見本版のようなもの)読んで感想リターンした書店員のコメントを全国100人分集めてパネルにされてたのが圧巻でした。
字 が 小 さ い !(そこ)
こちらにも一部コメントが掲載されてます。私のもあります。
私もこれには結構長い感想を送っていて(感想の長さに定評のある私)、読んで色々思うところあったんですよね。
ちなみにうちの店ではかなり売れ行きがいいです。
主人公はファミレスの店長をやってる真面目な人なんですが、33歳にしてガンで余命宣告を受けてしまうんですよね。いきなり命の期限を決められてしまった主人公と、彼を支える人々(弟だったり、元同級生の看護師だったり、母親だったり、ファミレスの従業員だったり……)のお話なんですが、まぁ、「人生ってなんだろう」って考えるよね(ざっくり感)。
主人公が本当にいい人なんですよ。
キャラが濃いようで薄くて、色がついているようで無色透明のようで、彼の人生なんだけど、彼を通して自分の人生を省みるようなお話でした。営業さんに「彼はフィルターのようだ」と感想を送ったのですが(いいこと言うなぁ私←)、まさにそんな感じです。
この物語を読んで、あなたの人生がどんなふうに見えるのか、未読の方はぜひ読んでみてください。
どれが選ばれてもおかしくないと紹介した、残り4枠……
〇『八月の銀の雪』
〇『お探し物は図書室まで』
〇『逆ソクラテス』
でした。いやー伊坂幸太郎さん強すぎでは。
毎回入ってますね、ファンが多いんだろうなぁ。
『じんかん』
時代小説で入るならこれしかないと思ったのですが、及ばずでしたね。何位だったのか気になるわ。ちなみにうちの店では大河ドラマの影響でソッコー売り切れました、つい最近。
そもそも時代小説が弱いよね、本屋大賞……。いや、私も時代小説という時点で若干身構えるから(だって日本史5点とかやったし)、人の事言えないのだけど。でも今になって時代小説を読んで思うのが、もっと若い頃から時代小説読んでおけば良かったってことなんだよなぁ。
むしろ、時代小説を教科書の副教材にしてくれてたら、私の歴史への興味関心ももっとあったろうに……ひたすら暗記だけの授業、つまんな過ぎたよね。
『晴れ、時々くらげを呼ぶ』
プロモーション時に結構盛り上がったので行けるかと……壁が厚いですね。
書店員で、一番じゃないにしても今年のベスト小説って人、意外と多いと思うけどな~。本読み、たくさん本(実在)出てくるとそれだけでワクワクする説、ありますよね。私この本の影響で、フェ●シモでクラゲの傘買いましたからね。何やってんだ、俺……。
『処女のまま死ぬやつなんていない、みんな世の中にやられちまうからな』
これも、惚れ込んだ書店員が多かった作品だと思う。
いきなり文庫作品が本屋大賞候補になりえるという事がいまいち浸透していない可能性もある……?
3行で紹介すると、
病気で彼女が死んだ高校生が
バンドやって
友達ってすばらしいね!
みたいな内容で、なんだその話百万回は読んだわってあらすじになってしまうので、鼻白む人も多いと思いますが、読 ん で み て !
ありがちだろうと良いもんはいい。むしろ、今更青春小説なんて……と思っているアラフォー世代に薦めたい。(バンドの選曲もそんな感じ)
ちなみにこの作品に出てくる和久井くん、『滅びの前の~』の友樹と並んで、2020年私を泣かせたベスト小太り少年オブザイヤーです。時代は小太り。
しょーもない内容なのに、もう2000文字になってしまった……。
ちょっと次回に続きます。
次回はまた今度、ちかいうちに!