Amazonベストセラー本の翻訳権を手に入れるまでの紆余曲折(後編)
これまでのあらすじ
前編を読んでいない方は、ぜひ「Amazonベストセラー本の翻訳権を手に入れるまでの紆余曲折(前編)」をご覧ください。
茂木健一郎氏の日本語訳
2013年に茂木健一郎さんが翻訳した日本語版を読んでみるためにAmazonで取寄せてみました。黄色いオリジナルデザインの表紙で、計222ページ。訳者前書きには脳科学者ならではの観点で、この本が日々の生き方おいてどれだけ価値があるのかが語られていました。
私が原作である「Practicing Mind」を読んだのは7年前。
この機会に、スマホの中にある原書を引っ張り出して日本語版と読み比べてみようと思いました。
スマホのKindle(Amazonの電子書籍アプリ)を開いて、ライブラリをチェックすると、「Practicing Mind」の隣にもう一冊、同じ著者の本がありました。
「ん?この本はなんだっけ??」
Amazonベストセラー本の続編
その本は、前作のコンセプトを引き継いだいわゆる「続編」でした。
前作は「著者自身が経験したことを丁寧に辿りながら学んでいくことができる本」ですが、この続編は「大事なポイントを簡潔に理解して、すぐに日常生活で実践できる本」と言えます。
ちょっと言葉は悪いですが、言い換えると「手っ取り早くポイントを掴んですぐに試せる本」。もしかしたら「短時間で効率よく結果を出したい現代人」にはうってつけの本かもしれません。
7年振りにその本を読みながら、ふと思いました。
「もしかしてこの続編って、誰も日本語に翻訳してないのでは?」
前回のこともあるので(笑)、複数のキーワードの組合せでしっかりgoogle検索をしてみると、どうやら日本語版は出版されていないようでした。
とはいえ、前作は有名人が翻訳しているので、すでに誰かが手を付けているかもしれません。善は急げ、とその日に出版社にメールを投げてみました。
ダメ元で出版社へ問合せ、そして・・・
それから約3週間後、、、
(以下原文ママ)
「翻訳権の空き状況の確認が取れました。現在空いている状況で、初回の翻訳権の取得費用が2000ドル程度での交渉になり、電子の場合には入金額の25%を先方に支払う条件での交渉になってくるかと思います」
なんと、翻訳権は空いていました!
この本を読んだ日本人はきっと沢山いたと思いますが、翻訳してみようと考えた人、もしくは出版社はいなかったということになります。
このメールをもらった時、半分諦めかけていた未来への道筋が開かれたように感じました。自費出版なので、初期費用の金額の大きさにちょっと怯みましたが、直感で「これも運命の巡り合わせ」と考えて、契約手続きを進めていくことにしました。
翻訳権に関する契約手続き
その後改めて詳細の条件や費用の支払いタイミングなどを確認し、契約書を取り交わしました。主な契約条件は以下の通りです。
①翻訳権費用 → 2000ドル
②翻訳権取得手数料 → 7万円
※翻訳権の取得にかかる交渉費用等、諸々の手数料
③電子書籍データ作成費 → 15万
※電子書籍として刊行をするためにかかる諸々の費用
④業務管理費 → 3万
※Amazonの登録等、業務管理にかかる費用
⑤出版期限日 → 2026年1月3日
※原則的に出版期限の超過により契約は無効
いよいよ翻訳開始!
出版社との契約手続きは電子サインだったので、直接出向く必要もなくスムーズに手続きを終えることができました。著者側との契約は全て出版社とエージェントが代わりに手続きをしてくれました。
著者との交渉や契約を全て個人でやることもできたかもしれませんが、先方から見て信頼できるか、条件交渉や契約手続きなどの観点から考えれば、翻訳権に関する手続きはプロに任せるのが一番だと思います。
出版期限まで約460日!
出版実現までの長そうで短い?チャレンジを、存分に楽しみながら頑張りたいと思います!
ここまで読んで頂きましてありがとうございます。もしこの記事がいいなと思ったら、スキ・コメント・フォローなどいただけますと嬉しいです。今後も私自身の経験から学んだことや、気づきなど発信していきますので、応援よろしくお願いします!