還暦過ぎてスーパーカブ110を買った話
スーパーカブ110を衝動買いしてしまった。
ここ10年ほどずっとカブが欲しいなと思っていた。近所にHONDAのショップがあって、その前を通るたびカブが気になる。あのカウルがなければシュッとしてかわいいバイクになるのでは、とか、丸い目がめっちゃかわいい、とか。クロスカブが販売されたときにはショップの店員さんに「クロスカブ見せて」とお願いしたりした。
しかし、実際に乗るとなると躊躇してしまう。なぜならわたくしは片道15kmくらいの場所ならどこでもかしこでも電動自転車で行くからだ。電動自転車はガソリンもいらないし停めるところにも困らない。自分の行動範囲内にバイクの駐車場はないし、バイクはチャリに比べて小回りは効かないしで毎回「必要ない」という結論に至るのだった。
ほしいなあと思いつつ、いやいや、必要ないでしょう、というのがここ10年のわたくしであった。
しかし去年の夏、年のせいか自転車通勤が苦痛になった。職場まで往復14km程度なのだが、行きは良くても帰りが疲れる。職場を「放課後~♪」的な爽やかな気持ちで出発しても、家に帰ったらグッタリするのはなぜだ。もう仕事をやめてしまおうか。いや、もしかしたら通勤が辛いのでは、と思いあたった。
暑いのが嫌いなので毎年夏には「もうやめちゃおうか!!」と思うのだが、秋になると気にならなくなる。しかし去年は秋になっても家に帰るとグッタリしてしまう。たいして忙しくないのにそうなるのは帰りの7km自転車通勤が原因ではないか。
バイク買っちゃおうかな~→日常生活には使わなくても通勤なら毎日乗るし買ってもいいんじゃん!!
もともと欲しかったのでウキウキしてちょっとだけネットで検索し、スーパーカブにかわいらしい色(黄色・オレンジ・ベージュ・ホワイト)が出ていることを知った。
カブ買っちゃおうかな~、とくにベージュがシックでかわいらしいし!! →カブ欲再燃。
バイクがほしいんだよね~と友人に話すと「今品薄らしいよ、カブすげー人気で在庫がないらしい」と言われた。品薄、なんと購入浴を増す魅力的な言葉。そして夕ごはんのお買いもののついでに近所のHONDAに寄ってみた。
わたくし「スーパーカブありますか?」
ショップのお兄さん「ありますよー。今お店にはないけど、在庫が1台倉庫にあります。今スーパーカブ110が人気でほぼ半年待ちなんだけど、何色がほしいんですか?」
わたくし「ベージュです」
お兄さん「あ、それならあります。ホワイトだと売れちゃってましたが、ちょうどベージュが残ってます。今なら即納です」
品薄・半年待ち:即納。これらのマジックワードがわたくしの脳を麻痺させたらしい。
神はわたくしに「スーパーカブ110(ベージュ)を買え!!!!」とおっしゃっている!! と直感した(勘違いだったかもしれないがもう遅い)。
パンフレットをもらって帰り、カブの本も購入し、スーパーカブはカスタマイズしている人がとても多いことを知る。カスタムパーツがたくさんあってワクワクする。現物を見る前からもうカスタマイズした自分のカブが頭のなかにできあがっていた。
翌週現物にまたがってみて足づきのいいことを確認し、即購入。絵に書いたような衝動買いですよね、ええ、わかってます。でも神様の命令だから(脳が麻痺してたから)。
納車の日、怖いので車がほぼ通らない裏道を乗って帰ったが、いざ乗るとローリングシフトわけわかんないとか、後輪のブレーキどうやって踏んでたっけ? とか、購入前にバイクにちゃんと乗れるのか考えなかった自分に愕然とした。ショップのお兄さんに「ちゃんと練習してから世田道走ってね」と言われたし、ゴールデンウイーク中に練習して5月7日からバイク通勤の予定だ。
とにかく足がシフトレバーの位置を覚えるまでシフトチェンジを繰り返さねばなるまい!! と神はおっしゃっている。
おまけ:わたくしの職場は4月に通勤手段を申請し、駐輪場をくじ引きで決める。バイクは屋根付きが限定10台、屋根なし30台(猛暑の日はリヤボックス内が50℃以上になるのでメット入れっぱなし不可)、徒歩5分のところに20台(とにかく遠い。あと地面がジャリ)。当然屋根付きを第一希望にしたのだが、なんとそこがあたった。くじには最高に運がなく何もかもあたったためしがないのにスゴイ。やはり神は「バイクで通え」とおっしゃっている。
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