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三日三晩話し合えば、なんでも解決!? 日本の「寄り合い」こそ民主主義?『『忘れられた日本人』をひらく』(黒鳥社 若林恵・畑中章宏)で考える
毎月テーマを変えて、5冊の本を語りつくす「ほんのれんラジオ」。2024年11月vol.20テーマは「決め方、どう決める? 「みんな納得」はあり得るか」です。裏テーマは、「民主主義」です。
今回のゲスト本は、
『「忘れられた日本人」をひらく─宮本常一と「世間」のデモクラシー』(若林恵、畑中章宏・著)!
この本は、日本を代表する民俗学者・宮本常一の代表作『忘れられた日本人』を「デモクラシー」という観点から読み解く一冊。
ほんのれん編集長ニレヨーコとはるにゃが、本選びのために代官山蔦屋書店に出向いたところ発見。この本を見つけたとき、日本で民主主義を考えるなら「これだ!!」とピンときたのだとか。
近代的な民主主義の制度が導入される以前、
日本の村々ではどんな意思決定の方法があったのか?
多数決?ディベート?
いやいや、そんなもんじゃございません。
どうやら、三日三晩、ただ話し合うらしい。
しかも、求められるのは「意見」じゃなくて、「知識」?
雑談も脱線もOKの長時間会議って、非効率の極みでは……?
じつはすごい、村の「寄合」。
政治もデモクラシーも行き詰まっている現在だからこそ、
村の伝統に学べることは多いかも。
1つのの荷物、4人の座る場所を変えた/今回のゲスト本との出会い@代官山蔦屋書店/寄合は論破しない/知識を持ち寄り、寄合する年寄り/三日三晩で合意形成?「妥協と総合のプロセス」を深堀り~日本、アテネ、古代メソポタミアを追う~/古代ギリシャと佐賀の吉野ケ里遺跡が似てる!?/村の年寄り、イエスと同じこと言ってんじゃん!/人の正しさを判断するだけではなく、意見する自分の生き方も問われる/共同体としての気まずさを避ける工夫/絶えざる即興、実験の空間としての 寄合、アフリカ、インド、スリランカ、海賊船!/多様な「世間」/村の総意を”差し当たって採用された習慣”として扱う/フィルターバブルを出るための方法:「旅人」
▼今回取り上げた本
『「忘れられた日本人」をひらく─宮本常一と「世間」のデモクラシー』若林恵、畑中章宏(著)黒鳥社 2023
▼参考にした本
『忘れられた日本人』宮本常一(著) 岩波文庫 984
▼「決め方、どう決める?」を考える
「ほんのれん」旬感本はこちらの5冊!
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『教室を生きのびる政治学』岡田憲治(著) 晶文社 2023
『民主主義とは何か』宇野重規(著)講談社現代新書 2020
『くじ引き民主主義─政治にイノヴェーションを起こす』吉田徹(著) 光文社新書 2021
『「忘れられた日本人」をひらく─宮本常一と「世間」のデモクラシー』若林恵、畑中章宏(著)黒鳥社 2023
『なめらかな社会とその敵─PICSY・分人民主主義・構成的社会契約論』鈴木健(著)ちくま学芸文庫 2022
▼「民主主義」シリーズ一覧
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