[那智の扇祭り]世界遺産・熊野那智大社の日本三大火祭り(2024年7月14日)
那智の扇祭りは、日本三大火祭りに数えられる。熊野那智大社で祀られている熊野の神々は、もともと現在の別宮の飛瀧神社付近で祀られていたと伝わり、年に一度、熊野に鎮まられる12柱の神々が本殿から里帰りする神事。御本社境内で奉納される大和舞や那智田楽も見応えがあるが、クライマックスは大松明の炎で参道を清めて扇神輿を迎える御火神事だ。
12体の扇神輿に遷御された御神体は12柱の神々を表し、その扇神輿の形象は那智の滝を表すという。大松明は、大きいもので長さ1・4メートル、重さは50キロにもなる。白装束に烏帽子姿の氏子らが「ハリヤ、ハリヤ」と掛け声を張り上げながら、燃え盛る大松明を抱えて石段を上り下りする様子は圧巻だ。
熊野古道世界遺産登録20周年を迎えて沸き立つ那智勝浦で、熱い夏を体感したい。
写真提供=和歌山県観光連盟(2点とも)
出典:ひととき2024年7月号
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