少女S『読書好きの好きなもの』
自作の詩をまとめたマガジンです。
読んだ本を紹介する「読書日記」たち。
私はあなたに 許されたかったのかもしれません 太陽の光が私を透かす 過去の私が立ち昇る 地面に落ちるあなたを見る度 私は自分の今日が悲しかった 何も知らないふりをする 青空の時はもう過ぎ去って 風に乗るのは愚かなことだと 笑ってみせる大人になった それでも私は手を伸ばす 報われる方角へ この手を伸ばし続ける 最後に現れた星を見れたなら きっと許せるはずだから 私は私を愛せるはずだから
彼方から吹く風に問いかける ここへ来たことは間違いでしたか、と 戻りたい筈がない 思い出したい訳もない それでも尋ねてしまうのは あの日傷ついた自分の影が 許されたいと叫んでいるから 舞い上がる緑の葉 悲しみを連れ去るように 風は何も答えない 背で歌うその声こそが 答えの全てだと言うように
偽りを 疑いを 愛に変えるのが 嘘ならば 真実を 信頼を 嘘に変えるのが 愛ならば 奇跡を 限界を 夢想を 原点を 超えていけるのが 人の心と言えたのなら 私達は人の意思で 闘う事を選ぶのでしょう
私の中にあなたが在ると知った日 空には音楽が流れていました 今日は晴れだと分かっていたのなら お気に入りのワンピースを着たでしょう だけどあなたが 「その服が好きなんだね」 そう言って笑ったから 私は何だか泣きたくなったのです。
今日も命が生まれるそうです 驚いてしまうね まだ席が空いていたなんて 初めて空を見上げる瞳に人々は言う 「あなたの代わりに誰かがいない」 世界は汚い、と口にすることは 宿題をさぼるよりも簡単でした なのに何故だかほんの少し 大人になった気がしていたんだ 今日出会う命を 僕らは祝福出来るだろうか 僕はそんな人でありたい 命を祝福出来る命でありたい どうかその瞳に写る空が いつも美しい色でありますように 空を汚すことに慣れた僕から 君へ贈る最初の花束 「生まれて来てくれて
風は吹いていますか? 何だか気になったのです 私が住んでいるこの森は 苔がそよとも揺らぎません カラスが恐れて鳴いています 鹿の群れが消えました あなたの背中が見えません 風はまだ吹いていますか
先日アップした「近畿地方〜」の読書日記。ポメラで書こうとしたら急にキーボードが反応しなくなり…あいぱっとで書きました。 ちなみに今はポメラさん、きちんと使えます。こわいよー。
私の友人が消息を絶ってしまいました。その情報を提供していただきたいのです。 夜9時頃に何気なくベランダに目をやると、5階の角部屋、つまりAさんの部屋のベランダに赤系のコートのような服を着た女性が両手をあげて万歳するような格好で立っていたそうです。 双眼鏡から目を離すと、YさんとMちゃんが心配そうに見つめていた。と、同時にH氏は気づいた。今までうるさいぐらいに聞こえていた虫の鳴き声が全く聞こえなくなっていたのだ。 「みんなで飲み会をしたあの日から、彼はなにと浮気し
放り投げた悲しみが 月の夜に落ちて来た 「やっぱりここにいたいの」と 涙が静かに落ちて来た 風の中で揺れています 真っ直ぐな背中 世界を見つめていた その瞳が今は寂しい 両手を広げて 受け止めてみたいの 空をかき分け こちらを目掛けて 走って来たたくさんの鼓動を 一人で泣かないでねと 今度こそ言ってみせるから 今夜はここで待ってるね 悲しみが降るあの丘で
背骨は揺れる 本音を隠して 心が透かされないように ずっと俯いていた私の 弱さが貴方を呼びました 私だけの傷と痛みが 明日を呼び覚ます 大切な心臓だと知ったから 私は今日も歌っています 続く青い空の峰で 私と貴方が出会う限り いつまでも歌っていようと思います
星の命が始まる日 君がそこにいてくれるなら 僕は道しるべに従って 約束の地へ降り立つことが出来るだろう どうか笑っていて欲しい 好きの一言が言えなくて 自分を嫌いになった僕を どうか笑い飛ばして欲しい 通り過ぎた約束も 見失った思い出も 全てが二度と取り戻せない それでも僕は諦めていないんだよ 星の命が始まる日 君がそこにいてくれるなら 僕たちはまた出会えるはずさ 練習した「愛してる」を言うために だから 言わせてよ 君のために言わ
歩くことは、放浪や犯罪、社会的困難や貧困と結びつけて考えられた。(略)ワーズワス兄妹は、このことを分かっていた。 旅はここからはじまる。私がソファを後にし、外に出たところから。 (略)私達のうちの一人が本から視線を上げ、落ち着きなく期待の眼差しでもう一方を見つめる。「準備はできたか? 背中にリュックを担ぎ、大道を歩く準備はできているのかい?」 「歩くこと、または飼いならされずに詩的な人生を生きる術」 トマス・エスペダル 著 久し振りにポメ
朝が来たから私は無敵なの だって素敵でしょう こんな夜明け まるで踊り子のスカートみたいだわ 鳥の鳴き声もほら 今日を歓迎しているの 誰かが呼ぶ声がして あなたの目と視線が合った 待っていてくれたの 私を? 遅くなってごめんねって 言ったら丘で円を描こう 一人に一つだけの命 持ち寄って 早くここに来て欲しいの ドレスコードはあなた自身で レコードの変わりに時代が回るよ 舞台は私たちの真ん中にするの 心が打つかって生まれるリズム 二つの命が混ざって歌う 新しい朝焼けを そ
聞こえていますか 私という沈黙が 風がそよぐ赤の海を 満たすのは静かな青 届いていますか 私の名前は ずっと大事に取っておいた あなたに呼ばれるためのもの 連れ添って歩く夕暮れが 今はもう遠い明日に 息が切れそうになって 手がかじかんでしまいそうになる だけど足が止まらないの ずっと楽しくって ずっと嬉しくって だから今日は寂しいの だってまだ聞こえない あなたの声が聞こえない 遠い星へいるあなたへ この歌は間に合っていますか 朝焼けに 命の輝きに 間に合うように歌っ
誰かが私に言ったの 「あなたは選ばれた」 「選ばれた命」と だけど私は知っている これは私の命 私が選んだ 私だけのもの 私が私に与えた 私が望んだ未来 誰にも渡さないわ 渡すことは無い いつまで手を伸ばすの 祝福されるにはまだ遠い? 望まれない命がある? 私はそれを選ばない それを「神様」なんて呼ばないわ だって私はもう選んだ 地平線の先で輝く 新しい未知を抱き締めると 私はいつか歌ってみせる 夜に見る夢が 朝に叶うようにと あなただけの未来 私だけの明日 私達が選んだ
僕らは少しだけ 空の青さに疲れたのかもしれない 瞼を閉じれば 赤い血が透けてしまうのに 傷付かないよ なんて嘯いて 涙の重さを忘れようとした 夜が明けても何も変わらないんだ 変わらなくて良いんだよ 変わって欲しいのは風向きだけ 変えたいと願うのは僕らの未来 止み間に降る 光が眩しすぎるね もう少し優しくしておくれ 僕らが抱き合って泣けるように 少しだけ世界が翳ってくれ