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あのとき、私は本当に結婚相手として見られていなかったのだろうか
私は一時期、結婚相談所を利用していたことがありました。
いわゆるお見合いですね。
結婚相談所を介して男女が出会い、お互いの了承が得られれば次のステップとしてお付き合いが始まるというシステムでした。
◎良い出会いのはずが……?
5年間ほどで数十人の女性とお会いし、そのうちの何人かとお付き合いしましたが、けっきょく成婚に至ることはありませんでした。
残念ながら。
それでも中にはいい出会いもあって、相手を仮にA子さんとしましょうか。
最初から話が弾み、何度か一緒にお出かけしたりして、まあまあ良い関係性を築けたかと思います。
もう一歩関係性を深めたいと思い、ある夕食のあとA子さんに「手をつなぎたい」と申し出たのですが、あっさり断られてしまいました。
「手もつなげないということは、結婚相手としてみられていないのではないか……」
自分はふてくされてしまい、その後お付き合いも徐々に立ち消えになってしまいました。
◎いま思えば「結論の飛躍」だった
手をつなげなかった
↓
結婚相手としてみられていない
本当にそうだったのでしょうか。
実は、A子さんは「手をつなぐこと」と「結婚すること」を意味的に結び付けておらず、「えー、やだよー」と軽く答えただけの話だったようです。
あのときの私は「結論の飛躍」に陥っていたと思います。
この思考は「認知の歪み」の定義の一つで、根拠なく悲観的な結論に達してしまう傾向のことです。
なお、「結論の飛躍」には「心の読みすぎ」と「先読みの誤り」の2種類がありますが、今回の件はどちらも当てはまっているようです。
◎自分の考えでは他人を計れない
自分と他人は本当にものの考え方が違います。
人間関係はゼロかイチではないのです。
相手の考えが完全にわからない中で、一挙種一動作に対して毎回悲観的な結論に達していると、それはそれで大変ではないでしょうか。
相手に対してどんどん自信をなくしてしまいます。
「もうダメだ……」という考えに到達するのも時間の問題でしょう。
自分もふてくされたりなんかしないで「じゃあ、また今度ね」くらいの返しをしておけば、その後の展開も変わったかもしれませんね。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。