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ネガティブ思考から生まれた物語が、あなたを強烈に縛りつける
①「なんだか話が続かなくて気まずいなあ……」
②「相手もそう思っているんじゃないかな」
③「つまらない奴だと思われているかも」
④「こんなんじゃ相手に嫌われてしまう」
⑤「少なくとも自分とはもう会話したくないはず。相手とは距離を置こう」
①~⑤のような思考の流れ……客観的に見るとどうなんでしょうね?
自分はよくこんな考え方に陥っていました。
◎人はストーリーを紡ぎあげる
この中で事実と言っていいのは、かろうじて①くらいでしょうか。
②~⑤は自分自身で勝手に作り上げた「物語」(ストーリー)です。
実は物語が持つ力はとても強く、囚われてしまうとなかなか抜け出せません。
人間はストーリーをつくる生き物だそうです。
何らかの出来事に意味を見出し、一本の物語を紡ぎあげることができます。
(書籍『人はなぜ物語を求めるのか』がとても参考になります)
そうしてできたストーリーは人を苦しめる場合もあれば、救ってくれる場合もあります。
ネガティブなストーリーであっても、良い方に機能すれば何らかの教訓になるかもしれません。
逆にポジティブなストーリーであっても、自分にとって都合のよい作り話では、得られる結果も期待外れとなるでしょう(かえって苦しめられるのではないでしょうか)。
◎発生する「認知の歪み」
いずれにせよ、あまりにも極端な物語をつくってしまうのは危険だなと思います。
「認知の歪み」が発生しているため、正しい判断ができなくなる恐れがあります。
認知の歪みという言葉をつかいましたが、これはものすごく簡単にいうと「偏ったものの考え方」のことで、とても重要なキーワードです。
極端なネガティブ思考は対人関係に良い結果をもたらさないのはわかっている、でもそういう考えが頭から離れない……。
もし自分がそんな思考に陥ったとき、偏った物語に囚われていないか確認する必要があります。
しかし認知の歪みが発生しているかどうか、どうしたらわかるのでしょうか?
◎「認知の歪み」を定義する
以下の10項目は「認知の歪みの定義」です。
これらに当てはまる思考に陥った場合、認知の歪みが発生している、すなわち極端なものの考え方をしている可能性が大いにあるというわけです。
詳細は書籍『いやな気分よ、さようなら コンパクト版』に載っているのですが、次回以降はこの認知の歪みについて、ひとつひとつ自分の経験を元に解釈していきたいと思います。