本が読みたい
本がとっても読みたい。
非常勤講師の仕事が秋休みになり、少し時間ができたからだ。
三宅香帆さん「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」という本が気になる。読んでないけど、理由がたくさんあるのか?優先順位が落ちるだけなのでは?と疑問に思ってしまう。本を読むには、体力が必要。
私の場合は、本当に時間と体力の問題。毎日8時20分には家を出て、夕方くたくたで帰ってきたら、考えごとをしながら家事をして、合間にPTAの連絡やら学生からの相談ごとやらに答えて、20~23時は翌日の仕事の準備をしたら、もう一日は終了している。そこからは目が死んでて、文字が読めない。首が起こせない。翌日、頭が働かなくなるから23時にはせめてベッドに入る。
だから読むのもとっても遅い。冲方丁さん「月と日の妃」(文庫で上下巻)などはもう一年も読んでいる。遅い。
最近買ったのは、村井理子さんの「ある翻訳家の取りつかれた日常」。ハードカバーの本を買ったのは本当に久しぶり。淡々と日常が描かれて、特に家族との関係やメンタルクリニックの先生とのやりとり、家族へのおみやげ、自分への鼓舞など、もう全部が水のように脳に入ってくる。
昨年、半年間仕事をせずに、ずっと家で過ごしていた時、リハビリ的に読んだのも村井理子さんの本だった。「全員、悪人」という義理の家族の介護の話。朝8時に本をもって外に行き、散歩して川辺で読んでいた。学校や仕事に行くひとを見ると羨ましいかったが、今思えば、贅沢な時間だった。いつもない物ねだりな感じ。