ミランダ・ジュライ

耀く才能が溢れ出て
彼女の独特な世界に
誘ってくれる小説
『いちばんここに似合う人』を
読み終えて感慨が襲う。

この世にひょいと生まれた
ミランダ・ジュライ。
そもそもは演劇人、
脚本を書き、主演し、
自主映画を作る。

彼女初の長編映画は
「君とボクの虹色の世界」。
どこにもある恋愛物語が
ミランダワールド炸裂で
カンヌで賞をいただく。

小説を書いてみたら
あまりの面白さに
オコナー短編賞も
獲得してしまう。
岸本佐知子の訳も抜群。

友情・愛情・セックス、
誰もが抱いている
それらの孤独感を
焦燥とユーモア交えて
赤裸々に語っていく。

ミランダの心の闇は
インスタレーション作品
「廊下」に無雑作に
表現されている。
その言葉の清冽な世界。