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「牢獄なんかより夜会に行こうぜ!」ドタバタ×優雅なオペレッタ、「こうもり」_2018年1月23日

2018年1月23日に、オペラ「こうもり」を見ました!
J.シュトラウスⅡ世のオペレッタ最高傑作。

このところ感受性がむき出しになっていることもあり、オーケストラが序曲を奏で始めた瞬間に全身に鳥肌が立ち、まるでシニョンを結ったかのように、後頭部がキューッと、天に向かって引っ張られました。

それは幕が下りるまで続き、今ではおでこと耳の後ろの筋肉が、痛いほど張っています。質の良い音に触れて、耳が深呼吸したのかもしれません。

※写真は、新国立劇場ウェブサイトよりお借りしました。最終舞台稽古より(撮影:寺司正彦さん)

■「牢獄なんかより夜会に行こうぜ!」ドタバタ×優雅なオペレッタ

「こうもり」のストーリーを大さっぱに書かせていただくと、
酔って役人をバカにした罪で、8日間の禁固刑に処されることになったアイゼンシュタイン(男性)を、友人がそそのかすところから始まります。
 
「牢獄なんかより夜会に行こうぜ! 可愛いバレリーナもたくさんくるからナンパし放題。朝になってから自首すればいいじゃん」

アイゼンシュタインがほいほい出かけて行ったせいで巻き起こる、ドタバタ大騒動。さらに後半には、いくつもの、どんでん返しが!
 
  
ジョーク満載のストーリーが楽しくて、音楽も軽快。そして何より優雅で美しい、贅沢なオペレッタでした。

■会話が自然と二重奏のアリアへ

今回の劇中ジョークには日本語がたくさん使われていて、ダジャレも豊富。長年演じられ続けてきた脚本を、今回の公演のために書き直したようです。

看守(警備員?)が、やはり日本語で「焼酎、のみたい」と言っていて、そのたどたどしさも愛しくて大笑いしました。

音楽的にも素晴らしく、1幕目の小間使いと奥様とのやりとりで、
普通のセリフから二重奏のアリアへ移るときの滑らかさに、震えました。

美しい音楽は、耳だけでなく全身で聴くのだと、しみじみ思います。

ききみみ日記】というマガジンを作り、ここ数年のオペラ・クラシック演奏会の感想を毎日UPしています。
直近の演奏会はもちろん、ここ数年のSNSへの投稿を遡りながら、微調整しています。 よろしければお越しいただけますとうれしいです。
(2022年10月10日開始)



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