三味線にモーリス・ド・ヴラマンクの空を見た_大野和士指揮・バルセロナ交響楽団 ___2019年7月24日
2019年7月24日に、大野和士指揮・バルセロナ交響楽団 来日公演を聴いてきました。
日帰り出張から直行したので、ホールに到着したのは開演の5分前。廊下を歩いていると、ホールの中から人の声から漏れ聞こえてくる。何かと思いつつ扉を開くと、大野マエストロが今日の演奏についての解説をしていました。
とても聞きたかったー!!
この日の演目は、
ファビア・サントコフスキー : 「2つの三味線のための協奏曲」(三味線は吉田兄弟)と、
ベートーヴェン : 交響曲第9番 ニ短調 op.125「合唱付」
特に、ファビア・サントコフスキー : 「 2つの三味線のための協奏曲」にとても感動した。
メロディはほぼなかったのですが、海が広がっているのがありありと見えた。
厚い雲の奥に光を確かに感じて、強い風が松の木に吹きつけ、その木ずれの音がして、風の音が波を荒げながら吹き抜けて行く。やがて海は凪ぐ。そんな映像がありありと浮かんだ。
(空の感じは、モーリス・ド・ヴラマンクの絵を彷彿とさせました)
この曲を通して、自分の中で音楽の聴き方のバリエーションが増えたことを実感しました。
美しい旋律に感性を任せる聴き方よりも、もっと、視覚的な「見る」という聴き方。
一体どんなふうに音符が書かれているのか、楽譜を見てみたいです。
以前から三味線も好きなので、吉田兄弟の素晴らしい演奏を聴くことができて、とてもよかった。
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