学級懇談会で期待すること
1 はじめに
コロナウイルスで大変な中,先生方は大変苦労しながら頑張っておられます。
どんな生活を送っているか,学校の様子を伝えるために通信を出していたり,ICTを活用したりと熱心に取り組んでおられます。
自粛要請も解かれ,地域によっては三者懇談や学級懇談を行う見通しが出てきたところもあるのではないでしょうか。
新卒新採の先生が担任を持つことが平気である教育現場において,進め方やするべきことが分からず困ることの一つに,この懇談会が挙げられます。
そこで,どんな懇談を今まで行ってきたか,どんな懇談に参加したいかをまとめました。
2 何のための懇談会
忙しい中学校に足を運んでいただいて行う懇談会。
すべて行き当たりばったりというのは失礼ですよね。
懇談をする目的として,私は次の三つのことを意識しています。
・どんな担任か知ってもらう
・どんなクラスにしたいか知ってもらう
・親同士でつながってもらう。
・お願いをする
前年度も担任をしていて顔見知りである,というのは小規模校でなければ少ないです。
当然,初めの懇談会では自己紹介をするわけですが,保護者には安心感を持ってもらいたいですよね。
どんな担任だったら子どもを安心して預けられますか?
・ていねいな言葉で押さえつける雰囲気がない
・トラブルがあっても丁寧に対応してもらえそう
・まじめで子どもに教育的愛情を感じさせる
など,人それぞれ浮かぶものがあるのではないでしょうか。
教師を志したきっかけなどを短く語るのもよいかもしれませんね。
そして,どんなクラスにしたいのかを語りましょう。
そのために,子どもとどのように接していくのか,そして,その指導は担任だけでは難しいことがほとんどです。
学年団はもちろんですが,保護者の協力が必要であるということをしっかりとお伝えして,一緒にお子様を伸ばしていきたいという熱意を伝えましょう。
親同士でつながる,というのは大変有効なことです。
親同士の関係が悪いと,トラブルがあったときに学校任せ,お互いに相手をなじる,その結果,子ども同士の関係が悪くなるという悪循環を生み出します。
SNSや連絡手段をとれるようにする,ということではなく
相手がどんな人か
ということをお互いで知ってもらうことは長い目で見て大変有効なことです。
子どもの生活にはささいなもめごとがつきものですが,そこで親同士が
「うちの子が迷惑をかけました。」
「子どもがやったことですから。これからも仲良くしてやってください。」
という関係を築けるのか,
「あそこの子はどうなっているのか。もう関わるな」
「学校で起こったことだから学校で解決してほしい」
と展開していくのかは大違いです。
保護者同士の関係が良いことは,子ども同士の安心感にもつながります。
逆に,親の言葉絶大です。
親の口から出たネガティブな発言がそのままいじめにつながることもあります。
親としても言葉には慎重でありたいですね。
3 子どもの良いところを教えてもらう
親はわが子の悪いところや気になるところを話しがちです。
ぜひ,自己紹介では
「お子様の良いところを一つ教えてください。」
と聞いてみましょう。
担任が見えていなかったら側面がみえてきたり,わが子の良いところを探すようになります。
子どもの良いところを伸ばしていきたいというメッセージにもなります。
4 子供の様子が分かる資料を用意する
親としては,子どもの学校での姿が見たいです。
今まで発行した通信を再び印刷しながら話をするのもよし。
行事や学校生活で撮った
写真を簡単にスライドで流しながら,エピソードを話したり視覚的に見てもらうというのも嬉しいですよね。
ぜひ,子どもの姿が見えるようにしていきましょう。
5 課題と感じていること共有し,協力を願う
担任として,気になることがありますよね。
保護者と共有して,一緒に伸ばしていきたいという思いを伝えましょう。
最近多いことでいうと
ゲームの時間が長く,生活習慣に影響が出ている
提出物が出し切れない
お便りが保護者に届かない
これらはよく挙げられますが,教師よりも保護者のほうが絶対的に力を発揮できます。
ぜひ,協力をお願いしましょう。
6 おわりに
以前,保護者に理不尽に詰められたことがある。などの経験から,保護者に対して苦手意識を持つ先生もいます。
しかし,保護者と教師は敵同士ではありません。
良い関係を気づけば相乗効果でものすごい力を発揮します。
ぜひ,良好な関係を築いてほしいと思います。
次は,保護者としてしてもらったらうれしいことや,保護者との関係の作り方で好評だったものを紹介したいと思います。
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